バダン最後の日
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を敢行する。サザンクロスに向けて一直線に突き進む。
「おのれ!」
避けようとするが避けられない。十に光がサザンクロスを直撃した。
「グフッ!」
今度はサザンクロスがダメージを受ける番であった。全身に激しいダメージを受け吹き飛ぶ。天に舞い上がった時全身から黒い光を放出した。だがそれは攻撃の光ではなかった。
黒い光を放ちながら暗闇大使の姿に戻っていく。そして大地に落ちていく。
「やったか!?」
着地し、態勢を戻したライダー達は暗闇大使を見た。大使は大きな地響きを立て落ちた。
しかしそれでも彼は生きていた。全身に激しいダメージを負いながらも立ち上がってきた。
「おのれ・・・・・・」
身体中から血を吹き出している。それでも生きていた。
「それが貴様等の力だというのか」
「そうだ」
ライダー達はそれに答えた。
「貴様が侮っていた力だ。どうだ」
「クッ・・・・・・」
彼はそれを聞いて歯噛みした。しかしそれはすぐに微笑みに変わった。
「見事なものだ。ダモンが敗れただけはある」
「ダモン・・・・・・地獄大使のことか」
「そうだ。フッ、あ奴と同じく貴様等に敗れるとはな。これも因果か」
「因果ではない、宿命だ」
「宿命!?」
彼はライダー達に言われ目をしかめさせた。
「バダンが敗れるのは宿命だ。ならば貴様が倒されることも宿命なのだ」
「そう言うか。だがそれはどうかな」
「何!?」
「暗闇大使が滅びようとバダンは滅びぬということだ。首領がおられる限りはな」
そして後ろを振り向いた。それから言った。
「首領、あちらで覇業を見守っております。どうか志を果たして下さい」
そう言い終えると頭を垂れた。それからライダー達に向き直った。
「さらばだ、ライダー達よ。そしてダモン」
彼はまた従兄弟の名を呼んだ。
「再び貴様のところへ行く。共に地獄を席巻しようぞ!」
それが最後の言葉であった。彼は爆発の中に消えていった。
「死んだか」
ゼクロスはその爆風を見て呟いた。
「敵ながら見事な男だった」
「ああ」
他のライダー達もそれに同意した。
「それが敵というものだ。三影だってそうだっただろう」
「ええ」
「その敵に勝ったんだ。誇りを持て」
「わかりました」
彼は答えた。爆発が消えるとライダー達に向き直った。
「では行きましょう、首領の下へ」
「おう」
「わかった」
ライダー達は答えた。戦闘員達を倒し終えた立花達もだ。
「しかしわし等はこれまでだな」
だがここで立花がこう言った。
「わし等もかなり傷を負った。悪いが待たせてもらうぞ」
「わかりました」
心は同じといえどその身体は違う。無理はできなかった。
「夫婦岩のところで待っている。いいな」
「はい」
「
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