バダン最後の日
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」
立花はそれを受けてこう言った。
「それが一番わかっている筈なんだがな。どうしても心配になっちます」
「俺もですよ。何でかなあ、いつも帰ってくるのに」
滝もであった。他の者も二人と同じ顔をしていた。
「それはですね」
役はそんな彼等に対して語った。
「皆ライダーが好きだからですよ。だから心配するのです。そう、それは」
彼は話を続ける。
「私達も心はライダーであるからでしょうね。だからこそ彼等が好きなんですよ」
しかしそれは誰も聞いてはいなかった。彼等は皆役を置いてライダー達の下へ向かっていた。
「おやおや」
役はそれを見て苦笑した。
「しょうがない人達ですね。人が折角話しているのに」
だがその顔は怒ってはいなかった。
「けれどこれでいいのでしょうね。私が言うまでもない」
怒るどころかその顔は微笑んでいた。そして彼も歩きはじめた。ライダー達のところへ。
ライダー達は立花達の出迎えを受けていた。その顔も声も明るく、戦いに勝った男達のそれであった。
バダン最後の日 完
2004・12・30
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