決戦
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ゼクロスはそれには答えなかった。三影はそれを見届けてニヤリと笑った。
「わかったか。では俺はそろそろ地獄へ行かせてもらおう。閻魔が心待ちにしているだろうからな」
「地獄か」
「そうだ、俺の行く道は・・・・・・そこしかなかろう」
その言葉の意味がゼクロスにはよくわからなかった。だが役にはわかったようだ。
「さらばだ。ゼクロス」
「何だ」
彼は最後に三影に顔を向けた。
「貴様には勝ちたかったがな。しかしいい勝負をさせてもらった。悔いはない」
「そうか」
ゼクロスはそれを聞いて首を縦に振った。
「では俺からは何も言うことはない。それではな」
「ああ。地獄で待っているぞ」
「わかった」
ゼクロスは頷いた。三影はそれを見て笑った。そして最後にこう言った。
「バダンに勝利を!」
その声と共に爆発して消えた。後には何も残りはしなかった。
こうして三影英介は死んだ。跡には何も残りはしなかった。
「三影・・・・・・」
ゼクロスは爆風を受け、それが消えたのを見届けて呟いた。何時になく力のない、それでいて澄んだ声であった。
「遂に倒しましたね」
「はい」
彼は役の言葉に応えた。
「手強い奴でした。そして切れる男でした」
「ええ」
「そして誰よりも俺を知っていた。恐ろしい男でしたよ」
「そうですか。今の気持ちはどうですか」
「何とも言えませんね」
彼はそれに対してこう言った。
「虚しさがあると言えばあります」
「そうでしょうね。しかし」
だが役はここで言葉を変えてきた。そしてこう言った。
「まだ終わりではありませんよ」
「はい」
そしてゼクロス自身もそれに頷いた。
「行きましょう。まだ暗闇大使、そして首領が残っています。彼等がある限りバダンは滅びはしません」
「おお、その通りだ」
ここで今まで戦いを見守っていたライダー達が二人のもとにやって来た。立花達もだ。
「まだ首領がいる。首領がいる限りバダンは滅びはしない」
「そうだ、遂に奴を追い詰めたんだ。一気に行くぞ」
「はい」
ゼクロスはそれに頷いた。
「では行きましょう、奴等の心臓部へ。そしてあの首領を倒しましょう」
「よし」
ライダー達は声を合わせる。そこに立花達がやって来た。
「行くか」
「おやっさん」
立花達も行くつもりであった。
「心配するな、足手まといにはならないからな」
「ええ、歓迎しますよ」
そしてライダー達もそれを笑顔で迎えた。
「おやっさん達の力があれば百人力ですよ」
「そうか、ならいいんだ」
これには立花も滝もその他の者も皆笑った。
「これが最後だからな。最後まで御前達の力になりたいんだ」
「任せてくれ、これでもフォロー位はできるからな」
「はい」
彼等はここで皆手
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