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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
決戦
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 投げた。だがやはりダメージが大き過ぎた。その力は全力ではなくゼクロスは何なく受け身をとり着地することができた。膝を折り衝撃を殺す。
 顔を上げ虹のゼクロスを見る。彼はまだ立っていた。
「さて」
 胸には激しい傷跡があった。それでも彼は崩れることなく立っていた。
「まずは見事だと褒めておくか。あの技を破るとはな」
「見事か」
「そうだ。何故俺の実体がわかったのは知りたいのだが」
「影だ」
 ゼクロスはここでこう答えた。
「影」
「そうだ。俺は貴様の姿を見ずに影を見ていたのだ。太陽に映る貴様の影をな」
「影があるのが俺の実体だとわかっていたな」
「分身は俺も使う。それを忘れていたな」
「フッ、確かに」
 虹のゼクロスはそれを聞いて笑った。だがそれは澄んだ笑みであった。
「どうやら俺は所詮貴様のコピーに過ぎなかったようだな。少なくともこのゼクロスの身体は」
 ここで彼の変身が解けた。そして三影の姿に戻った。
「誤ったか。タイガーロイドならば。いや」
 しかしここで言葉を変えた。
「以前はそれでも負けた。結局俺は貴様に勝てない運命だったということだな」
 変身を解いた三影の胸はやはり大きな傷を受けていた。そこから血がとめどなく流れている。だが彼はその傷を押さえようともしなかった。
「村雨、いやゼクロス」
 彼はここで言った。
「どうやら貴様には時を司る者もついているな。神は貴様を選んだということだ。そしてライダー達をな」
「そうだ」
 彼はそれに対してこう答えた。
「だが選ばれたのではない。俺達は自分の力でそれを掴んだのだ。平和を守る為にな」
「フッ、平和か」
 三影はそれには鼻で笑った。
「貴様等のいう平和と俺の言う理想世界、どちらが正しいかはわかっている。人間とは所詮愚かな生物だからな」
「それはどうでしょうね」
 だがここで別の者の声がした。
「その声は」
「来たか」
 ゼクロスと三影はその声がした方に同時に振り向いた。ライダー達もである。
「三影英介、暫くぶりですね」
 役は彼に対してそう言いながら前に出て来た。
「どうやら貴方は全く変わってはおられないようですね」
「戯れ言を」
 しかし三影は役に対しても臆することがなかった。すぐにそう言い返した。
「俺は貴様のことはわかっている。そしてその考えもな」
「そうですか」
 役も臆してはいなかった。それをさらりと受けた。
「それは何よりです。それにしても貴方は愚かな方です」
「?何故俺が愚かなのだ」
「御自身では気付いておられないようですが貴方は所詮御自身の選民思想や権力欲を理論武装しているだけなのです。人を一方的に悪と決め付けることによってね」
「俺が?馬鹿を言え。俺はそんな考えは持ってはいない」
「いえ、
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