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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
決戦
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ゼクロスの姿が消えた。そして今度はゼクロスが捜す番となった。しかし彼は焦らなかった。
「そう来るか」
 彼はあくまで冷静であった。そして辺りを見回すことなくその場にしゃがみ込んだ。
「何っ!?」
「どういうつもりだ」
 ライダー達はそれを見て思わず声をあげた。だがゼクロスはやはり冷静なままであった。
「どうするつもりだ」
 彼等はそれを見てかえって不安になった。彼等の方が不安な程であった。
 それでもゼクロスは冷静なままであった。そして落ち着いた様子で両肩から煙幕を出した。
「フフフ、そう来るか」
 虹のゼクロスの声がした。
「考えているな。そうでなくては面白くない」
 彼等はその煙の中に姿を消した。
「こちらの姿だけ見えていては不都合なのでな」
 ゼクロスはそれに対して普段と全く変わらない声でそう返した。
「さあ三影よ、どうするのだ」
 彼は煙の中で彼に問うた。
「決まっている」
「ほう」
 その声は笑っていた。
「最初からな。貴様を倒す。それ以外に何があるというのだ」
「確かにな」
 ゼクロスはその言葉に対して声で頷いた。
「ではこちらも仕掛けてやろう。貴様もそれが望みであろう」
「・・・・・・・・・」38
 しかしゼクロスはそれには答えなかった。そのかわりに攻撃が放たれた。
「ムッ!」
 虹のゼクロスの声がした。何かが弾かれる音がした。
「この中で手裏剣を放ってくるか。しかも俺の位置を掴んで」
 彼の声が再びした。
「俺の声から場所を探ったか」
「違う」
 だがゼクロスはそれに対してこう言った。
「貴様の気は目立つ。まるで抜き身の刃のようだ」
「ほお」
「それでわからない筈がない。今貴様が何をしているのか俺には手にとるようにわかる」
「そうか」
 虹のゼクロスはその言葉を聞き楽しそうに声をあげた。
「では俺がこれから何をするつもりなのかわかっているな」
「当然だ」
 ゼクロスはそれに答えた。
「来い。もうすぐ煙も消える」
「ふむ。では煙が消えてから見せよう」
 虹のゼクロスはあくまで楽しむ声であった。そして煙が消えた。
 ゼクロスは今までと大して変わらない場所に立っていた。そして虹のゼクロスはその正面に立っていた。だが彼は一人ではなかった。
「フフフ」
 彼は笑っていた。複数の声が聞こえてきた。
「さて、ゼクロスよ」
 五人の虹のゼクロスが彼に問うてきた。
「これもわかっていたというのかな」
「そうだ」
 だが彼の言葉は変わらなかった。
「言った筈だ、貴様の考えはわかるとな」
「フン」
 虹のゼクロスはその言葉に鼻白んでみせた。
「結構なことだ。では貴様はこれに対してどうするつもりだ。五人の俺を前にして」
「どうするかか」
「そうだ。何も考
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