悪魔の兵器
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それ以上のことはできなかった。その時だった。
「勝手に殺してもらっちゃ困るな」
彼等の後ろから声がした。
「その声は」
皆後ろを振り向いた。そこに彼がいた。
「おやっさん、先輩達、皆、遅れてすいません」
彼がマシンを引き摺るようにしてこちらにやって来ていた。全身傷だらけだが確かに立っていた。
「良・・・・・・」
「無事だったのか!」
彼の姿を見て誰もが驚きの声をあげずにはいられなかった。村雨はそんな彼等に対して微笑んでみせた。
「あれ位じゃ死にはしませんよ。だってそうでしょう?」
「どうしてだ?」
立花がそれに合わせて問うてきた。彼はそれに答えた。
「ライダーだからですよ。ライダーはそう簡単には死なないんでしょう?だから生きてるんですよ」
「確かにな。その通りだ」
立花はその答えに対して笑った。
「無事で何よりだ。おう、今日もわしの奢りだ」
ここで彼は他の者に顔を向けた。
「ステーキでも焼肉でも何でも食え。松阪牛の食べ放題だ」
「本当ですか!?」
「ああ、良が帰って来たんだ。それ位は奮発してやる。いいな」
「はい!」
「喜んで!」
戦士達は同志の帰還を心から喜んでいた。だがそれは最後の戦いへ向かう前の盃でもあるのを忘れてはいなかった。
悪魔の兵器 完
2004・12・16
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