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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
悪魔の兵器
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ロスはまだ空中にあった。
「クッ、これでも落ちないのか」
「何という奴だ」
 彼等は歯噛みした。だがそれでもまだ諦めてはいなかった。
「もう一撃繰り出すか」
 既に先程の攻撃でかなりのエネルギーを使っていた。しかし諦めるわけにはいかなかった。
「よし」
 ライダー達は再びエネルギーを集めようとする。だがここでゼクロスが叫んだ。
「ここは俺だ!」
 そして一人前に飛び出した。
「ゼクロス!」
「何をする気だ!」
 他のライダー達はそれを止めようとする。だがゼクロスの動きはそれよりも速かった。
「ヘルダイバーーーーーッ!」
 彼は叫んだ。すると地上にヘルダイバーが姿を現わした。
 マシンが跳んだ。ゼクロスはそれに空中で乗った。
「行くぞ!」
 そしてそのままサザンクロスに向けて突っ込む。進みながらその身体を赤い光が覆った。
「何っ!」
「まさかっ!」
 ライダー達だけではなかった。暗闇大使達バダンの者も目を瞠った。ゼクロスは赤い光となっていた。
 そしてサザンクロスに突き進んだ。砲撃が仕掛けられるが当たりはしない。
 当たった。その瞬間サザンクロスは爆発した。空中で四散する。
「ゼクロスッ!」
 ライダー達は叫んだ。だが返答のかわりに爆発が起こるだけであった。
「おのれ・・・・・・」
 それを見上げる暗闇大使は苦渋に満ちた顔を浮かべた。
「まさかサザンクロスを破壊するとは・・・・・・」
 その時彼の口から一条の血が零れた。
「グフッ!」
 大使は血を吐いた。そしてその場に崩れ落ちた。
「暗闇大使!」
 怪人と戦闘員達がその場に駆け寄る。そして彼を助け起こした。
「大丈夫だ」
 彼は同志達に対してそう言った。
「それよりもこの場は退くぞ。これ以上の戦闘は無意味だ」
「ハッ」
 それはわかっていた。サザンクロスが破られた今戦意も潰えていたからだ。ライダー達の勝利は明らかであった。
「サザンクロスを失ったのは惜しいが」
 暗闇大使は戦闘員達に左右から抱えられながら呟いた。
「ゼクロスを倒せたのはよしとしなければな」
 そして戦場から去った。後にはライダー達だけが残っていた。
「あの化け物こそ倒すことはできたが」
「失ったものは大きいな」
「ああ」
 だがライダー達はその場から去った。彼等にはそれを伝える義務があるからだ。

「どうだった」
 立花達は松阪の駅で彼等を待っていた。
「良の奴がいないようだが」
「ええ」
 彼等を代表して本郷が口を開いた。
「特攻して・・・・・・。それで俺達は勝つことができましたが」
「そうか」
 彼はそれを聞いて頷いた。何とか表情は変えないことに成功した。
「惜しい奴だったな」
「はい」
 ライダー達も滝達もそれに頷いた。だが
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