戦士達の集結
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を上げて言った。
「何時でも出せる状況であります」
「ほう、そうだったのか」
それを聞いた首領の声が上機嫌なものとなった。
「それでは今関東にいる者達が戻って来たならばすぐに出すがよい」
「わかりました」
彼はそれに応えた。
「そして三影にも伝えよ」
首領の指示は続く。
「すぐにここに戻るようにな」
「わかりました。ではその様に言っておきます」
「頼むぞ」
首領は厳粛な声で言った。
「そしてだ」
「はい」
話はこれで終わりではなかった。
「今村雨は何処にいるのだ」
「ハッ、それですが」
彼はそれを受けて答えた。
「今は津の方にいるようです」
「あの街にか」
「はい、そこでこちらを探っておるようです。どうやら我等が動くものと思っているようです」
「そうか、ここのすぐ側にはいないのだな」
「はい」
彼は答えた。
「如何致しましょうか」
「放っておけ。だがあの場所にいるとなると少し厄介だな。戻って来る者への障壁となる」
「陽動の兵を送りましょうか」
「そうだな。だがそれは僅かでよいぞ。今は少しでも多くの兵が欲しい」
「ハッ」
大使はその言葉に頷いた。
「ではそのように致します」
「うむ。松坂にはまだ何人かいたな。そこの者を使え」
「松坂の」
「そうだ。あそこは津に近い。どうだろうか」
「それでしたら私に考えがあります」
大使はそれを受けて上奏した。顔を上げる。
「どのような考えだ」
「はい、あの地に我等の防衛線を築いておくのです。如何でしょうか」
「松坂にか」
「そうです、あの地は交通の要衝。必ずやライダー達も通りましょう。悪くはないかと」
「ううむ」
首領はそれを聞いて考える言葉を漏らした。それから大使に対して言った。
「よし、やってみるがいい。確かにあの地は重要だ」
「ハッ」
「だが急ぐようにな。既に他のライダー達がこの地に迫って来ているということを忘れるな」
「それは承知しております」
「ならばよい。ではすぐに取り掛かれ。だがこの地の防衛も忘れてはならんぞ」
「それは三影に任せましょう。私は松坂を担当します」
「そうか。では松坂は貴様に任せよう」
「有り難き幸せ」
「それではすぐに取り掛かるがよい。そしてライダーを倒すのだ」
「ハッ」
大使はそこで立ち上がった。
「この暗闇大使、必ずやバダンの理想世界を築き上げて御覧に入れましょう」
「期待しているぞ、フフフ」
首領は笑った。その声が部屋の中に木霊する。
「全てはこの地からはじまるのだ」
「はい、バダンの世界が」
「ショッカーよりの夢が遂に叶うのだ。私が神となる日がな。フフフフフ」
首領の無気味な声が部屋の中に響き続けた。暗闇大使はそれを聞きながら凄みのある笑みを
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