第十五話 神前でその九
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「俺達が馬鹿だっていうのかよ」
「邪悪ではなくなったけれど」
「やっぱり」
「馬鹿でなかったらアホっていうか」
「どう考えてもね」
「一部以外は」
一応一部以外とは言われる。
そしてその一部はだ。全く気にしてはいなかった。十蔵は何でもないような顔で一同の中にいてそのうえで伊勢神宮のその中を見回し続けている。
そしてだ。こう言うのであった。
「俺が来てもいいというのだな」
「そうですなあ。我もそうみたいですし」
「普通絶対に無理じゃな」
シタリはこのことがよくわかっていた。
「わし等は言うならば妖怪じゃからな。インフェルシアは魔物でクェスターもじゃしな」
「俺達なんか鬼だぞ」
「そうよ」
ヤバイバとツエツエも自分のことはとりあえずわかっていた。
「それでも神社の中に入ってるんだぞ」
「参拝できてるのよ。凄いでしょ」
「凄いっていうか有り得ないから」
テトムは少しむっとした顔で告げた。
「あんた達がここにいるのって」
「だからもう邪悪じゃねえんだよ」
「そうよ。悪者じゃないからね」
「馬鹿者ってことだね」
ボンバーは実に明るく言った。
「つまりは」
「うるせえ、俺達の何処が馬鹿なんだよ!」
「私達を馬鹿馬鹿ってね。何なのよ」
「実際にそうだよな」
「何度も言うけれど」
「ちっ、その俺達の力見せてやるからな」
「神戸じゃ覚えておきなさいよ」
忌々しげに言い返す。
「絶対に俺達の国を作るからな」
「その時私は外務大臣よ」
「絶対に国潰れるな」
「間違いなくな」
皆ツエツエが外務大臣と聞いて一斉に思った。
「こんなのが外務大臣なんてな」
「有り得ないっていうか」
「というか総理大臣とかどうなるんだ?」
「国家元首は?」
「総理大臣は俺だ」
ダゴンが名乗ってきた。
「話し合いでそう決まった」
「っていうか話し合いしてたんだ」
「何時の間に」
「それで俺達が後見役だ」
「やらせてもらう」
今度はドレイクとスレイプニルが出て来た。
「二極神である俺達がだ」
「わかったな」
「国家元首はいないんだ」
「まあ誰がなっても壮絶なことになりそうだけれど」
「尚大蔵大臣でおじゃるよ」
恐ろしい人事はまだ続いていた。
「わらわのその手腕を楽しみにしているでおじゃるよ」
「絶対この国駄目だ」
「というか人材が駄目過ぎる」
「有り得ないっていうか」
「何ということを言うでおじゃるか」
ケガレシアは一同の言葉にむっとして返した。
「わらわは元々大臣でおじゃるぞ。そのわらわに対して」
「だからガイアークってお笑いだったんだな」
「こんな凄いのが大臣なんてな」
「全くだな」
皆それを聞いてそれぞれ話す。とにかく無茶な面子ではあった。
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