一つの終わりと始まり
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そう言ってもらえると、気が楽になるのお。それじゃあ、さよならじゃ』
「ああ、さよなら」
こうして別れを済ませて俺は歩き出した。だが、まだ一つ聞いてないことを思い出したので、訊ねた。
「なあ、そういえばお爺さんの名前は?」
『ワシの名前か? ほっほっほ。ワシに名前はないぞ』
「そうか……。ならやっぱり、お爺さんって呼ばしてもらうわ」
『おお、いいぞい。これで今度こそ行けるかの?』
「ああ。行ってくる」
もう、振り返らなかった。
『頼んだぞい』
最後にその言葉を背に受けて、俺は光る扉をくぐり抜けた──
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