二匹の毒蛇
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ね飛ばされた。
攻撃を終えた一号は着地した。ガラガランダはまだ宙を舞っている。だが彼も大地に落ちた。
「終わったか」
激しい衝撃と音と共に落ちた怪人を見て呟く。だがガラガランダは最後の力を振り絞って立ち上がってきた。
「まだだ」
彼は言った。そして地獄大使の姿に戻っていった。
「わしはまだ倒れぬぞ」
そう言いながら一号に顔を向けた。
「生涯で最強の敵の顔を見るまではな」
そして一号の顔を見る。そしてニヤリと笑った。
「二度もこのわしを倒すとはな。褒めてやろう」
「礼を言う」
一号はそれに応えた。
「わしは今まで数多くの戦いを経てきた。だが一度として敗れたことはない」
彼は言った。
「どれ程強大な敵にもな。フランスにもアメリカにも中国にも勝った」
「この国での戦いか」
「そうだ」
彼はそれに答えた。
「ショッカーにおいてもだ。わしは東南アジアを支配していた」
彼はその実績を買われ日本支部長となっていたのである。
「だが貴様に会ってからそれは全て変わった」
ライダー達の前に全ての作戦が失敗に終わった。首領にも見捨てられ進退が極まった彼は最後の賭けに出た。自らを裏切り者にしてライダーを誘き寄せたのだ。
「あの時は上手くいったと思ったがな。まさか敗れるとは」
「あの時は俺も苦戦した」
一号はそれに対して言った。
「それでも貴様は勝った。わしにな」
「ああ」
「あの時も見事であった」
彼はそれを素直に称賛した。
「そして今も」
そこでニヤリと笑った。そこには恨みも憎しみもなかった。
「わしを二度も倒す者がいるとは思わなかったわ。だが悔いはない」
清々しい顔になっていた。
「力の限り闘うこともできた。これでもう思い残すことはない」
そして日本の方へ顔を向けた。
「首領、世界をその手に納められることを心より願います。その時を見ずに逝くのをお許し下さい」
言葉を続けた。
「ガモンよ、先に行っておく。待って折るぞ」
そう言うと最後に叫んだ。
「バダン万歳!」
前に倒れた。そして爆発の中に消えていった。こうしてショッカーでその勇名を馳せた大幹部地獄大使も死んだ。これでかっての大幹部、改造魔人達は暗闇大使を除いて全てこの世から去った。
「地獄大使」
一号はその爆風の最後の風を浴びていた。
「見事だった。貴様が味方だったならどれ程頼もしかったことか」
風も消えた。こうして地獄大使の名残もまたこの世から消えたのであった。
ベトナムでの戦いも終わった。本郷とルリ子は残党のいないことを確認すると二人日本に向かった。こうして全てのライダーが日本に集結することとなった。
「ダモン、敗れたか」
暗闇大使は報告を聞いた後自室で一人いた。
「わしの策を使いあ
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