スペインに死す
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ました」
彼はその後に従った。
博士が前に来ると扉が開いた。そして彼はそこをくぐる。そこには怪人と戦闘員達が横に整列して並んでいた。
「用意はいいな」
「ハッ」
「既に整っております」
彼等は答えた。
「よし」
彼は進んだ。その後に悪の使徒達が続くのであった。
一文字は夕刻もセヴィーリアの街中を歩いていた。立花は店で酒とフラメンコを楽しんでいる。
「おやっさんも好きだなあ」
彼は思わず苦笑した。立花は実際に歳よりも遥かに活動的な男である。
「まあだからあの歳でバダンと戦えるんだろうけれど」
彼の戦いもまた長かった。ショッカーからデルザーまで多くの組織と戦ってきた。そして今もバダンと戦っている。
一文字も本郷も長い戦いを経ていた。立花はそれとほぼ同じ時間を戦ってきているのだ。
二人はそれを忘れたことはなかった。やはり立花は決して忘れることのできない存在なのだ。
急に雨が降ってきた。激しい雨であった。
「おっとと」
慌てて物陰に入ろうとする。だがその前に一人の男が立ちはだかった。
「ん!?」
その男は急に拳を繰り出して来た。
「ムッ!」
一文字は後ろに反転した。手をつきバク転で態勢を立て直す。
そして身構える。その周りを戦闘員達が取り囲んだ。
「バダンか」
「その通り!」
彼等は一斉に斧を投げてきた。しかし一文字はそれを跳んでかわした。
「甘い!」
そしてそのまま姿を隠した。
「クッ、何処だ!」
戦闘員達は辺りを探る。すると上の方から声がした。
「ここだ!」
建物の屋上から声がした。そこにライダーがいた。
赤い拳のライダー、仮面ライダー二号であった。彼は跳躍し戦闘員の一人を蹴りで倒した。
「さあ、次は誰だ」
そして戦闘員達の中に踊り込む。戦闘員達は斧を手に立ち向かうがやはりライダーの敵ではない。為す術もなく倒されていく。
「待て、ライダー二号!」
戦闘員達をあらかた倒したところで何者かの声がした。
「誰だ!」
二号はその声に振り向いた。
「貴様の相手はこの俺がしよう」
ゴッド悪人軍団の策略怪人クモナポレオンであった。彼は右手から蜘蛛の糸を放ってきた。
「キシャーーーーーーーーッ!」
奇声と共に蜘蛛の糸が飛ぶ。それはライダーの左腕を捉えた。
「ムッ!」
それは完全に絡み付いていた。そして徐々に彼の左腕を締め付けていく。
「これだけではないぞ」
彼はさらに攻撃を続けた。今度は毒蜘蛛を放ってきた。
「フフフフフ」
蜘蛛達は二号に近付いてくる。彼はそれから逃れられないように思われた。
「さあ、どうする」
「知れたこと」
二号はそれに対しすぐに言い返した。
「突破するだけだ」
「ほう、どうやってだ」
ク
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