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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
スペインに死す
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アジア系の男性は野菜や果物にも目を通してる。
「物価はスペインの方が安いな。まあ東京はちょっと変なんだが」
 彼は赤いパプリカを手にしていた。そしえそれをまじまじと見ながら語っていた。
「まあ日本のやつが決して悪いってわけじゃねえけれどな。ただもう少し安かったらなあ」
 これといって日本を批判したりはしない人物のようだ。日本には他国を引き合いに出して日本を何かと批判する者が多い。物価にしろ食べ物にしろ風習にしろ文化にしろ、だ。
 だが彼等を振り返ってみればいい。彼等は日本にいて日本の生活にどっぷりと浸かっている。中には税金逃れの為に海外に移住してそこで日本を批判する輩もいるがこうした連中は論外である。何処ぞの自称美食漫画原作者は生半可で愚劣で浅墓な知識でもって食べ物を騙っているだけに過ぎない。その実は文化や文明を解さない猿に過ぎない。この男は料理はわからない。文化もわからない。七十年代に流行った反文明的思考を今も何一つ変わらずに背負っているだけだ。言うならば原始人である。料理を騙るよりも石斧を持って太鼓を叩いている方が余程似合う。そもそもこの男は口では日本や日本人に謝罪を強要する。しかし本人は贅沢な食事をしている。なおかつテロ支援国家とも癒着している。滑稽な現実がそこにはある。
 こうした輩は他にもいる。下品な笑いと英語だけで芸能界に君臨した醜く肥満した老人である。この男はその中途半端な知識と教養をひけらかすのだけが脳であった。そして自分は他の誰よりも偉いと思い上がっていた。
 オーストラリアに移住したが何でも日本の危機だと言って選挙に立候補した。当選したがそこで急に辞める。あげくにテロ支援国家により日本国民の拉致は疑問だの徴兵制度が復活するなど寝言を連発した。見事に馬脚を露わした。この男は何の識見も持たなかったのだ。
 こうしたことを見てもわかるように他国を引き合いに出して自国を批判したり貶めたりするのは自分が勉強していないからだ。自信がないからだ。批判するのならまず自国のことを学ぶべきだ。そしてそこから何処が悪く、何処がよいか検証する。そしてそれを正していくにはどうすればよいか、それを考えるべきなのである。それが出来ない者は知識人として失格である。当然日本にも悪い点は多々ある。だがそれは全ての国に言えることであるのだ。
 光があれば陰がある。そういうことだ。それがわからない者は愚か者と言って過言ではない。
「肉もあるな」
 今度は肉屋を見ている。色々と見回っているようだ。
「ふんふん、羊か」
 日本ではメジャーとは言い難いが海外ではポピュラーである。魚が主体の日本人ではこれは仕方がない。匂いが苦手という人が多いのだ。
「おやっさん」
 一文字はその男の背中から声をかけた。
「お、その声は」
 男の方でも声でわかっているよ
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