スペインに死す
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でダブルライダーに敗北するに及び南米支部に更迭された。その多くは一文字との戦いの敗北によるものであった。
彼にとっては生涯でも最大の屈辱の一つであった。もう一つの屈辱は日本にて本郷猛との戦いに敗れたことであるが。彼にとってダブルライダーは不倶戴天の敵であった。
「まずは一文字だ」
彼は言った。その声に憎悪が篭っている。
「私の手で倒さなければならない、必ずな」
そして窓に背を向けた。まるで悪鬼の様な形相をしていた。
「この時の為に備えていた。私は行く」
彼は前に進んだ。そして部屋の扉を開けた。
「ライダーを倒す為にな」
そして部屋を後にした。彼はこうして戦場に向かっていった。
「フフフ、死神博士が遂に動いたか」
暗闇大使はそれを暗黒の中で聞いていた。
「ハッ、既にセヴィーリアまで移動された模様です」
戦闘員の一人が報告を追え敬礼した。
「面白くなってきたな。確かあの地には仮面ライダー二号が向かっていたな」
「はい」
戦闘員は答えた。
「運命の対決だな、まさしく」
「はい・・・・・・」
戦闘員は力のない声で答えた。
「ん、お主どうやらあまり知らぬようだな」
大使は戦闘員の声のトーンでそれに気付いた。
「申し訳ありません」
彼はうなだれてそれを認めた。
「謝る必要はない。何しろかなり昔のことだ」
大使は彼を慰めるようにして言った。
「一号と二号が伝説とまで言われていたことも知らないのだろう」
「それは本当ですか!?」
これにはその戦闘員も驚いた。何しろ実際に今戦っている敵なのだから。
「ああ、かってはな」
大使は答えた。
「今思えば不思議なことだが」
彼は戦闘員に対し語りはじめた。
「デルザーの頃は伝説とされていたのだ」
「何故でしょうか」
「それは彼等があまりにも強かったからだ」
彼は戦闘員に語った。
「その為一度出会った者は必ず倒されていた。これでは情報が入らず伝説とさえ言われるのも無理はないだろう」
「そうだったのですか。しかし」
「しかし!?」
暗闇大使はその言場に反応した。
「それ程強かったのですか、あの二人は」
「うむ」
彼は頷いた。
「一人一人でもかなりの強さを持つ。今までの無数の戦いがあの二人を作り上げていった」
「技の一号、力の二号ですね」
「よくそう言われるな。それも戦いで身に着けていったのだ」
彼は言った。
「一号は技で、二号は力でショッカーと戦っていった。それは欧州と南米で身に着けたのだ」
「日本ではないのですね」
「そうだ。どちらも死神博士の配下との戦いだったな」
「死神博士と」
「彼の作る改造人間の性能は知っているだろう」
「はい」
バダンにおいては今更言うまでもないことであった。死神
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