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とある星の力を使いし者
第174話
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た四人の内、上条と制理と麻生の三人だ。

「何で俺まで・・・」

「一人だけ逃げようたってそうはいかないわよ。」

その隣では麻生は重いため息を吐き、制理が麻生の腕をがっちりとホールドしている。
麻生も土御門と青髪ピアスと同様にボイコットしようとしたのだが、それを読んでいた制理に阻止された。
逃げないようにがっちりと腕をホールドされ、体育館裏まで連れて来られた。

「なぁ、恭介。
 お前の能力で雑草を全部抜いてくれないか?」

(テラ)』の能力を使えば、一面に生えている雑草を抜く事ができる。
しかし、麻生は面倒くさそうな顔をして、頭をかきながら。

「何でそんな事に能力を使わないといけないんだよ。
 どうせ、完全下校時刻には帰すだろうから、適当に抜いていたらいいだろ。」

そう言って、制理にホールドを外してもらい、しゃがみ込んで足元の雑草を一本一本抜いていく。
上条は麻生が能力を使わないのを見て、渋々と雑草抜きを始める。
制理も不満を言いつつも、効率的に雑草を刈り取っていく。
始めて五分ぐらいで飽きてきた上条は、少し離れた所で屈み込んで作業している制理に話しかけた。

「そういえば、吹寄さ。」

「何よ?」

制理も制理で退屈していたのか、あっさり会話に乗ってくる。
上条は手を動かしながら、

「一〇月の中間テストが中止になったって話があったじゃん。
 にも拘わらず吹寄さんたら休み時間も一人で勉強に励みまくってるみたいだったけど、あれは一体?」

「中間テストがないって事は、二学期の成績は期末テストで一発で判断されるって事でしょ。
 テスト範囲も二倍以上に膨れ上がるでしょうし、むしろそっちの方が気が抜けないじゃない。」

「・・・・・」

「ちなみにノートは見せないわよ。」

中間テストがなくなったぜイエーイ!、と有頂天になっていた上条に、制理は淡々とした調子でとどめを刺していく。
思わぬダメージを受けた上条はいじけ虫モードになり、

「ふ、ふん。
 学校の勉強だけが全てじゃないやい。」

「まるであたしが勉強しかできないみたいな言い方ね。」

「他に何かできんの?」

できるわよ!!、と制理は腹の底から大声で叫ぶ。

「こう見えてもフォークボールが投げられるわ。
 野球とか特に興味はないけど!!」

「それってフォークボール健康法で培ったのモノだろ。」

二人より少し奥で雑草抜きをしていた麻生が言う。
まさにその通りだったので、制理は眼を見開く。

「何で知っているのよ!?」

「結構前にそれを紹介する番組を見てな。
 お前なら買うだろうな、って思って。」

その予想が見事的中して、恥ずかしい制理は少しだけ顔を赤くする。

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