第35話 張り巡らされた罠
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になるでしょう。最も、貴方に拒否権はないけどね」
そう言ってプレシアは天高く上げた指を鳴らす。すると膜の中に突如紫色のガスが充満しだした。鼻に付く嫌な匂いだ。その匂いから逃れようとするも狭い膜の中ではどうしようもない。忽ち膜の中で咳き込む声が響く。だが、それも最初の内だけであり、徐々に咳は小さくなり、やがて聞こえなくなってしまった。
「残りの奴等はどうするの?」
【丁度良イ。面白イ余興ヲ考エタ。ソレニ使ウトシヨウ】
そう言って、広い玉座の中でヤプールの勝ち誇った笑い声が響いてくるのであった。
***
なのはは一人薄暗い通路を歩いていた。回りには誰も居ない。只、自分とレイジングハートだけが其処にある。
「レイジングハート…今、何処に居るんだろうね?」
【恐らく、動力部付近だと思われます。此処を破壊すれば、外で暴れている傀儡兵達を消滅させる事も可能な筈です】
どうやら自分は時の庭園の中にある動力部近くに転移してきたようだ。となればそれを破壊する事が今の自分に出来る最優先事項だ。その後で皆と合流し、此処を脱出しよう。きっと皆もそれぞれの行動を行っている筈である。
「それにしても…此処、何だか凄く怖いなぁ…」
【生体反応は見受けられません。ご安心下さい】
「そ、そう言う問題じゃないんだよねぇ…」
どうやらレイジングハートでは話し相手になってくれそうにない。半ば落胆しながら先を急いだ。薄暗い通路を歩く事およそ数分。其処にあったのは巨大な動力炉を思わせる装置の前であった。巨大な機械が唸りを上げて動いている。間違いない。
「これを壊せば良いんだよね?」
【そうです。そうすれば外に居る傀儡兵達は居なくなります】
そうなれば後は機械獣軍団を倒すだけになる。そうすれば外で戦ってる甲児やアースラ隊の皆の負担も軽くなる筈。そう思いながら狙いを動力部へと向ける。
背後から気配を感じた。何時の間に背後に居たのだろうか。思わず振り返り狙いを定める。が、その心配は稀有に終わる事となった。
其処に居たのはフェイトだった。どうやら彼女は無事だったようだ。
安心したのかなのははデバイスの穂先を降ろす。そして近づこうとした時、突如フェイトの持っていたバルディッシュから金色の刃が姿を現す。
「わっ!」
それは突然起こった。突然金色の刃が目の前に振るわれてきたのだ。フェイトの持っていたバルディッシュが振るわれたのだ。咄嗟に後ろに下がった為直撃はしなかったものの、掠った前髪が数本目の前で散っていく。
「な、何するの、フェイトちゃん!」
叫ぶ。だが、フェイトから返事は一切ない。更に前に出てくる。暗がりで良く分からなかったが今は分かる。フェイトの目
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