第五話 レベル確定と厄介事
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出力を50%ぐらいに抑えた発光魔法だ。
「うぎゃっ!?」
光量を50%程度に抑えたとはいえ、さらに土御門さんがサングラスを掛けているとはいえ、至近距離でまともに見てしまえばしばらくは視力が戻って来ないだろう。
「何てことをするんだにゃー!」
その場でうずくまって両目を手で押さえながら土御門さんが抗議してきた。シリアスモードは完全に解除されているようだ。
「ありゃりゃっ、何か飛びかかって来そうだったんで、思わず向けちゃいましたー」
土御門さんの抗議が何となく軽いノリだったので、こちらも何となく軽いノリで答える。
「身体的に何か問題はないかね?」
「ええ、特に何も」
やはりスレイヤーズの世界の魔法は、この世界で能力者が使っても問題ないようだ。
「何で無事なんだ?」
「魔法というものが出来た理由、つまり成り立ちがこの世界の魔法とは違うということだろう」
土御門さんの疑問にアレイスターが答える。
「それは不公平だにゃー」
不満を言う土御門さんの視力はまだ戻ってきてないようだ。サングラス越しなのではっきりとは見えないが、視線が確実にずれているのが分かる。
「この世界の魔法……ですか」
「そうだにゃー。この世界にも魔法ってのがあるんだぜい」
「だが、能力開発を受けてしまうと、この世界の魔法は使えなくなってしまうのだよ」
俺がつぶやいた言葉に土御門さんが答え、アレイスターが補足を入れてくれたのだが……肝心な部分は抜かしてますよねアレイスターさん。土御門さんはそのアレイスターを睨んでるつもりみたいだけど、やっぱりまだ視線の方向がずれていた。
「それで、他にも魔法は使えるのかね?」
「それはもちろん。さっきも少し触れましたが剣と魔法の世界に居て、魔法使いが光を出すだけだったら存在価値がないじゃないですか」
「って事は、攻撃、守備、補助なんかの魔法も使えるのかにゃー?」
「ええ、色んな世界でそれぞれ一通りの魔法は覚えましたから。細かく分ければ1万種類ぐらいの魔法は使えると思いますよ」
「ほう」
「チートな奴だにゃー」
土御門さんが俺を見てあきれている、どうやら視力は回復してきたらしい。
「土御門」
「なんだ? アレイスター」
「彼をグループに組み込みたいのだが、どうかね?」
やっぱり暗部に入ることになったか。まぁ、その辺は仕方がないだろう。
「本気か? アレイスター」
「ああ、放っておいても彼はプランの進行に大きく影響を与える存在となるはずだ。ならば、最初からプランの枠に入れてしまえばいいだけの話だ」
土御門さんの抗議もむなしく、俺は暗部組織に所属することになったようだ
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