第五話 レベル確定と厄介事
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えようかとも思ったが、アレイスター相手に誤魔化しきれるとも思えなかった。それなら逆にある程度こちらの能力を開示して、何かしらの取引材料にする可能性を模索したほうがいいだろう。
予想通り車は窓のないビルへと向かい、到着して車から降りると結標さんが待っていた。
「世話になるにゃー」
「いいわよ。別に」
土御門さんと結標さんが短く会話すると、次の瞬間には例のアレイスター前になっていた。今回は土御門さんも一緒に来ている。
「待っていたぞ」
アレイスターが声を発した瞬間には結標さんが消えていた。案内人として当然といえば当然か。
「さあアレイスター、連れてきたぜい」
「早速だが、本題に入らせてもらおう。神代騎龍、君は一体どうやって能力に制限を掛けたのかね?」
「能力に制限? どういうことだ、アレイスター」
土御門さんは一瞬俺のほうを見てアレイスターに聞いた。
「それは本人から聞いたほうが早いと思うのだが」
二人の視線がこちらに集中する。
「どうやってと言われると、どうなっているのかは自分でも良く分からないんですが、超能力に限らず体力面や筋力面なんかも、自分で好きなようにコントロールできる能力が俺にはあるんです」
「ふむ」
「なっ!?」
アレイスターは特に驚いたように見えないが、土御門さんは大いに驚いているようだ。
「ただ、今回は明らかに異常な状態になってると思ったんで、ある程度正常な力加減にしてみたんですけどね。まぁ、AIMなんたらの測定装置が壊れたとかって騒いでなければ、異常な超能力の強さには気付かなかったかもしれません」
「元に戻すことは出来るのかね?」
「それは出来ますし、それ以上にも出来ますが……」
「ほう、それ以上にも出来るのか。それでは、この場で君の出来うる限界まで上げてみてもらいたいものだな」
「ええ、いいですよ」
そう言うと俺はパラメーター設定で学園都市製超能力と演算能力の値を1844京まで引き上げる。こんなところで限界を誤魔化しても意味がないだろうと思って、本当に限界付近の値に設定した。昔、色々試して1844京というのがパラメーターに設定できるほぼ最大値ということが分かったのだが、何故こんな中途半端な数値になっているのかは俺にも分からない。一応、1844京5000兆までは上げられることを確認しているが、1845京には設定できなかったのである。
「な……なんだ!? この感じはっ!」
「ふむ、さすがというか、思った以上だな」
土御門さんが驚いている中、やはりアレイスターは冷静だった。というか、土御門さんは何に驚いているのだろうか。
「さて、これだけの能力があれば間違いなく学園都市で一番の
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