第80話 文化祭(桐谷)
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姉が何か言っていた様な気がしたけど、私は無視して後を追った。
「桐谷先輩、初めて見た時から、貴方の事が好きでした………恥ずかしがり屋で、引っ込み思案な私ですが良ければ付き合って下さい!!」
体育館裏へと連れて行かれたかと思うとまさかの告白。
話した事もなければ全く接点も無い。
外見から見れば普通に可愛い子だ、だけど彼女なら同学年でも彼女にふさわしい彼氏が見つかるだろう。
「………悪いけど君の気持ちには答えられない。君は俺の外見だけで判断してるようだけど、俺はそこまで出来た人間でもなければ、慕われる人間でもない」
「いえ、そんな事は………!!」
「なら君は俺の何が分かる?俺の性格や、好きなタイプ、趣味など知っているか?」
「それは………」
「対して知りもしない相手に告白するとこの先痛い目見るぞ。俺は遊びで付き合う気もなければ、本気で好きになれる人以外の人と付き合う気は無い」
「ご、ごめんなさい………」
告白してきた女の子が涙を流しながら謝る。
取り巻きの女の子2人は一生懸命なだめている。
少しキツすぎたかもしれないけど、これくらい言っておけば為になるだろう。
俺は何も言わずその場を後にした。
「あれはノーヴェか?」
体育館の裏から出てくると、近くの茂みにしゃがんで隠れているノーヴェを発見。
恐らくさっきの場面を覗いていたのだろう。
俺が向かってくるのが分かって慌てて隠れたって所か?
「これこそ頭隠して尻隠さずだな………まあ逆だけど」
ノーヴェは体こそ隠れているが、髪が見えていた。
「隠れてないで出てこいよノーヴェ」
俺がそう言うとゆっくりと茂みから出てくるノーヴェ。
「桐谷ごめん………別に覗くつもりは無かったんだけど………」
「別にいいさ。それより何でこんな所にいるんだ?」
「あっ、それは………」
「桐谷!」
俺を呼ぶ声がしたので、そっちを見てみると白い甲冑を着たフェリアがいた。
完璧コスプレだな。
「ノーヴェ、お前も一緒だったか。2人共暇か?今店番を終えて、一緒に回る人が居なくて困ってた所だ。2人共、一緒にどうだ?」
「まあ構わないけど、先ずはノーヴェの話を聞いてからな」
そう言ってノーヴェの方を向くと、ノーヴェはフェリアを睨んでいるように見えた。
しかしよく見ると別にいつもと変わらない。
………気のせいだったか?
「………私は別に良いよ、3人で回ろう」
「そうか」
「なら行こう2人共」
こうして俺達は3人で回る事となった………
暫く歩いた後、買った食べ物をゆっくり食べる事にし、近くのベ
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