第80話 文化祭(桐谷)
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でも家族が1番大事なのも誰が見ても明らかだ。
このままいけば、零治の隣に入る事は難しくなる。
そんな意味を込めて、加奈に言うとこっちを睨んできた。
「分かってるわよそんな事………だけど元々私には兄さんの所に居場所なんて無いじゃない!!知ったような口を聞かないで!!」
「おい、加奈!!」
そう怒鳴って加奈は行ってしまった………
「………やはり俺にはお節介なんて似合わないみたいだな」
そう自嘲気味に呟いて、上を見た。
加奈の気持ちも分かる。加奈も気が気では無いのだろう。だけど零治自身、一番幸せそうにしているのは家族と居る時で、そんな中に自分が入る余地何て無いと思ってるのだろう。そんな状態で零治に素直に告白したところで断られるかもしれない。
アイツの全ては今の家族なんだから。
悪いとは言わないが、アイツを好きになった当人たちはとても辛いだろうな………特に加奈に関しては零治のいる世界まで合わせたのにも関わらずだ。
だからこそ加奈も悩んでいるのだろう。どうすればいいのか分からないじゃないか?
そう思うと、確かに俺の言葉は軽率だったな………
「はあ、謝る………べきじゃないな」
加奈はそういう所で気を使われることを嫌う。
だからそっとしておくのが一番だよな。
「………さてと、俺も何処かに行くか」
考えるのを止め、取り敢えず気分を変えるため俺も重い腰を上げた………
「あ、あの!!桐谷先輩!!」
いきなり大きな声で呼ばれて、驚きながらも後ろを向く。
そこには男子の制服を着た3人の女子が。
………確かセイン逹と同じクラスだった子逹だったか?
「少しお時間良いですか?」
「あ、ああ」
取り敢えず俺は言われるがまま、3人に連れ出された………
ノーヴェ………
「桐谷は………何処にいるんだ?」
取り敢えず私も自由時間を得たので桐谷と回ろうかなと探していたんだけど………
あっ、ちなみに私の衣装は学ランだ。
何故かノーヴェには似合うっス〜!!ってウェンディに勧められたんだけど似合ってるのか分からない。
「何処にいるのかな………」
結構歩き回ってるけど見つからない。桐谷のクラスにも行って覗いてみたけどいなかった。
そんな中一人でフラフラしていると、
「あら?ノーヴェちゃん?」
クア姉とディエチ姉がフランクフルトを食べながら歩いていた………
「しかし、面白いかと思っていたけど、見ている内に女装している男が気持ち悪く思えてきたわ」
私はクア姉とディエチ姉と一緒に歩きながら桐谷を探していた。どうやら2人はみんなの衣装を見てみたいらしく色々と歩き回って
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