第2章 真の貴族
第15話 ハルケギニアの魔法の意味
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、何処かで相手は貴族の姫さんだと言う思いが強かったと言う事だろうとは思います。
「成るほど……。そうしたらルイズ。さっきのジョルジュのようにこの剣で、俺のノドを目指して突いて来てくれるか」
そう、言い直す俺。
その言葉を聞いて、今度はルイズも文句を言う事も無く、模造剣を構えて俺に相対す。
「じゃあ、本当に突き掛かっても問題ないのね?」
そして、もう一度、確認するかのように問い返して来るルイズ。
当然、そうして貰いたいのですから、大きく首肯いて答える俺。
そして、ある程度の覚悟を決めたのか、それとも、俺の言葉と俺の剣技を完全に信用したのかは定かでは有りませんが、そのまま俺に対して一気に突き掛かって来るルイズ。
先ほどのジョルジュの刺突とはまったくレベルが違うのですが、せれでも、それなりに腰の入った刺突を繰り出して来るピンク色の魔法使い。もしかすると、彼女もある程度の剣の技術は教わっているのかも知れないな。
魔法使いとは言え、彼女も貴族。ある程度の剣技を習っていたとしても不思議では有りません。
そして、先ほどと同じように切っ先同士が触れ合おうとした刹那、俺の構えた木切れがわずかに沈み、半円を画くようにしてルイズの放って来た刺突の一撃を反対側の下方から跳ね上げ、その次の瞬間。そのまま一歩踏み込む事によって、全身で俺の間合いに侵入して来たルイズの鼻先にその木切れを突きつけていた。
つまり、判り易く言うと、ルイズの放って来たレイピアの周りを俺の木切れの先が回転して、元から有った位置の反対側の斜め下方から跳ね上げて仕舞ったと言う事です。
おそらく、ジョルジュと俺の間にもっと剣技の実力差が有ったなら、もっと簡単に軍杖を弾き飛ばすような結果と成っていたとも思いますけどね。
「今、再現して見せた技の超高速ヴァージョンが、先ほどのジュルジュとの最後の場面で繰り広げられた戦いやったと言う訳やな」
もっとも、想定していたよりも、ヤツの戦闘速度が速かったので、実は薄氷モノの勝利だったのですけど……。ただ、その事に付いては無理に話す必要は有りませんか。
……って言うか、この世界に来てから二日で二度目の戦闘。どれだけ、この世界って、実は危険に満ち溢れている世界なのですか。
さっきの模擬戦だって、運が悪かったら俺は死んでいますよ?
実際、双方とも、必殺の間合いでは剣を振るっていたのですから。
「でも、それだったら、相手が突いて来ない限り、さっきの技は使えないって事よね」
今度は、ルイズに変わってキュルケがそう聞いて来る。
確かに、それは事実なのですが。
「俺の使っていた模造剣や、ジョルジュの使っていた軍杖にしても、どちらもレイピア。刺突を主にする剣や」
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