第79話 文化祭(初日)
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困惑しているようだ。
「何言ってるのよアンタは………アンタ何かしたっけ?」
「直ぐに離れなくてみんなの前でくっついていた事に怒ったんだろ?だったらそれは俺のせいじゃないか」
「何言ってるのよ、あれは私が………」
「いや、あれは俺のせいだ………俺が直ぐに我に返ってアリサを離してれば、今日だってすずか逹と楽しく文化祭を楽しめた筈なんだ………」
それが俺の一番気にしてること。
何だかんだ言ってアイツらも目の前にいるアリサも文化祭を楽しみにしていた筈だ。それなのに俺のせいで1年に1度の文化祭を不意にしてしまった。
「本当に、すまなかった。罰は何でも受ける。だから………!!」
俺がそう言うと呆れた様子でため息を吐いた。
「全く、コイツは何を勘違いしてるのかしらね………」
小さく呟いた為に何を言っているのか分からない。
だけど恐らく俺についての事だろうな………
「まあいいわ!!じゃあ目を瞑りなさい!!」
「目を?」
「早く!!」
急かされ、俺は目を瞑った。
一体何を………!?
俺の右頬にある温かい感触………
まさか………
目を開けると目の前にアリサの顔が。
「ありがとう助けてくれて。さっきのはお礼よ………」
弱々しく告げて走り去ってしまった。
けれどさっきのは………
「キス………だよな………?」
俺は右頬に僅かに残る感触を右手で確認しながらその場に立ちすくんでいた………
フェイト………
「あれ?零治?」
私がトイレから出ていくと、慌てた様子で走っていく零治を見た。
何を焦ってるか分からないけど、何だか重要そう。
「ちょっと付いて行ってみよう」
私はバレない様に零治に付いてみることにした………
「屋上?」
零治は階段を上がっていき、屋上に向かっていた。
屋上のドアが閉まった音を聞いてから私も上がる。
そしてドアを少しだけ動かし、見えるようにした。
………何だか私覗きみたいだな。
首を振って今考えた事を忘れる。
そして外の様子を見てみると、どうやらアリサと何か話しているようだった。
零治が頭を下げてる所を見ると謝ってる?
………また何かしたのかな?
そう思ってみてると………
「えっ………?」
アリサが零治の右頬にキスをした。
「どうして………?まさかアリサ………」
考え始める前にこっちに来るアリサに気がついた私は急いで階段を降り、右の柱に隠れた。
アリサは直ぐ行ってしまい、次に来た零治も何だかぼーっとして行ってしまった。
それにしても………
「アリ
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