暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 平凡な日常を望む転生者
第79話 文化祭(初日)
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「噂なら聞いたっス。私の武勇伝並に広がってる噂がどれくらいなのか確かめに行ってくるっス!!」

そう言って勝手に入ろうとするウェンディ。

「ちょい待ち!!これを着けて行け!!」

俺は慌てて2人を止め、数珠を渡す。

「これは?」

「それが道案内してくれるから。無くしたら帰れなくなるから絶対に無くすなよ」

「えっ!?それってどういう………」

「分かったっス!!それじゃあ行くっスよ!」

「あっ、ちょっと今先輩が大事な事を………」

そこで完全に2人は中に入っていった。

「はぁ、また暇だなぁ〜」
「そうやね〜」

そして俺達はまたくだらない話を始めた………











「星?」

「あっ、はいどうぞ」

星の寝ているであろうベッドのまで行って呼んでみると星の声が聞こえた。
返事を聞いたのでカーテンの中に入って行った。

「起きてたか」

「はい………ってどちら様?」

そうか、そう言えば俺の女装を見てなかったな。
だったら………

「有栖川レイカですぅ〜」

「レイですね。見舞いですか?」

何事も無かったかのようにスルーしないでくれますか星さん………
しかも誰だか分かってたろ絶対………

「ああ、そうだよ。文化祭ももう終わりなのに、まだ保健室に居るって聞いたからな」

「そうですか、ありがとうございます」

そう言いながら布団を畳む星。
流石、手際の良いこと。

「けれど私って何で寝ていたのですか?よく覚えていないのですが………」

あんなに大泣きしてたのに覚えてないのか………
まあかなり嫌な記憶を無意識に忘れる事もあるって聞いたことがあるから恐らくそれだろう。

「じゃあ取り敢えず近くのベンチに移動しないか?歩きながら説明するから」

取り敢えず俺達は保健室を出た………









「ああ、確かに覚えが………」

説明してると思い出したのか顔が真っ赤になる星。
まあ気持ちも分かるけど………

「明日からどんな顔して学校に行けば………」
「大丈夫だよ、みんな体験してるし、その恐ろしさも身に染みて分かってるから誰もお前を笑う奴なんていないぜ。もしそんな奴がいたら俺が文句言ってやるよ!」
「レイ………」

そして俺は袋からさっき買ったお好み焼きを取り出し、自分と、もう一つを星に渡した。

「ほい」

「ありがとうございます。あの………もう時間も無いですし、どんな店があったか教えてくれませんか?」

星の言うとおり、今の時刻は2時半ちょっと過ぎ。
文化祭は3時に終わりなので後20分弱しかない。

なら明日のために教えてあげるのも悪くないか。
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