第79話 文化祭(初日)
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「分かりました」
「2人共、気を付けてね………」
「怪我しないようにね」
「頑張れアリサ」
「骨は拾ってやるで〜」
「ありがとう、すずか、なのは、フェイト。後はやては帰ったら覚えてなさい」
親友逹に声をかけられ、少し、緊張が解けたみたいだ。
「じゃあ行ってくるな」
そう言って俺とアリサは中へ入っていった………
「あれ?何で墓地に!?」
教室の中に入ると景色がまさかの墓地に。
後ろを見るとさっき入った筈の扉が無くなっている。
「これは確かに迷うな………」
「な、何冷静に言ってるのよ………」
震えた声で俺に文句を言うアリサ。
俺の制服の端を掴んで離さない。
こんな弱々しいアリサは初めて見る。
やっぱりアリサも女の子なんだな………
「大丈夫だ、俺もついてるし、目印もあるんだ。無事に帰れるさ」
「べ、別にビビって無いわよ………」
そう言うものの制服を握った手を離そうとはしない。
まあ強がるのもアリサらしいか。
「そうか、じゃあとっとと進むぞ」
俺はそう言って、アリサを引っ張るような形で歩き始めた。
「きゃー!!!」
「おおっ!?」
「ぎゃー!!!」
「うわっ!?」
「いやぁー!!!」
「マジか!?」
「何で……アンタは……そんなに……平気なのよ………」
「いや、充分驚いてるぞ………」
最初の墓場では、鬼火に追いかけられたり、一つ目の人が追いかけてきたり、傘に一本足が付いた妖怪が飛んできたり、白い肌をした女の子が雪を吹いてこっちに手を振ったりその他色々………
途中からアリサは俺の手を繋ぎ、引っ張っていくように走って逃げていた。
なので俺はアリサの思うがままに進むしか無かった。
「それにしてもここどこよ………」
墓地を抜けたのか景色が変わっていて、いつの間にか学校の校庭に俺達はいた。
学校と言ったが、木造でかなり古そうだ。
明らかにあそこに何か居るって事が分かる。
「数珠もあの校舎の中を示してる………」
数珠の腕輪から浮かび上がった矢印は真っ直ぐ校舎を目指していた。
「まさかあの中に入れって………?」
「そうみたいだな」
「ううっ………」
涙目で校舎の方を睨むアリサ。
「行くしかないぞ」
「分かってるわよ!!だけど絶対に手を離さないでね!!」
そんな少し可愛らしいアリサに苦笑いをしながら俺達は中へ入っていった………
そして校舎の中はさっきの墓地より凄いこと凄いこと。
ありきたりな人の模型がいきなり目を見開いて動いてきたり、誰もいないのにピアノは鳴っ
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