無印編
第十八話 裏 中 (アリサ、すずか、恭也)
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の保留。
「いつまで?」
「……少なくとも今の件に蹴りがつくまで」
それからなら考えられる。翔太のこともあって、なのはの件も今までよりも緩やかになるだろう。翔太経由で、女友達もできてくれればいいのだが、と思う。だから、それからなら彼女への想いへの答えも返せるだろうと思うから。もしかしたら、嫌われるかもしれない、とも思ったが、忍ははぁ、と呆れたのかため息を吐く。
「はぁ、まあ、今日は振られなかっただけましと思うわ」
「……いいのか?」
「だったら、今すぐ答えを返して、って言ったら返してくれるの?」
それは無理だった。少なくとも友人だと思うが、忍といると心地いいのも事実なのだ。だからこそ、迷っている。迷うということは別の想いがあるということだ。だからこそ、考えたかった。
「はい、だから、この話はおしまい。後は恭也が答えを返してくれるのを待つだけ」
「すまないな」
本当にそう思う。そして、恭也の答えに笑って忍は、いいわよ、と言ってくれた。本当に有り難いことだと思う。
「ところで、話は変わるが、昨日の件、きちんとショウくんに謝ったんだろうな?」
「もちろんよ。さくら―――私の叔母がお詫びの品まで送るって言ってたし」
「そうか」
それだけが気がかりだった。彼も小学生なのだから、きっと無理矢理あんなことをされて、さぞ傷ついたと思うから。謝罪をして、侘びの品まで送っているなら、彼なら大丈夫だろうと恭也は思った。
「さあ、後一時間ぐらいあるし、歌いましょう」
「……俺は、歌なんて知らないぞ」
恭也の抗議にも関わらず、忍は結局、恭也と一緒に残りの一時間をカラオケボックスで過ごした。
―――次の日、件の侘びの品がレバーだと知って、さすがに絶句し、それは拙いだろう、と思った恭也は忍に翠屋のシュークリームとケーキを持っていかせるのだった。
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