救出戦
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のカーソルが現れる。素早く名前を確認する。《ザ・フェイタルサイス》。運命の鎌という意味であろうボスモンスター。
「ユリエールさん!!戻って!!」
アスナが叫ぶと同時にカーソルがすうっと左に移動する。十字の交差点へとどんどん距離をつめる。このままでは数秒後にぶつかる。瞬間、キリトは物凄い速さで駆け出す。ユリエールとの距離を一瞬でつめて、身体を抱え込み急停止しようとする。しかし、ものすごい速さだったため慣性の法則が働きなかなか止まらない。キリトは開いてるほうの手に持っている剣を床に突き立てる。すさまじい金属音を立てて、十字路の手前で停止する。その前を大きな音を立てて巨大な影が横切る。
黄色いカーソルは、数十メートル進んだところで停止した。そして、こちらのほうに向き直り再び近づいてくる。ソレと同時にキリトはユリエールを下ろして、床の剣を抜いて通路に飛び込んでいった。
「ゲツガ君、ユイちゃんをお願い!!ユキ、キリト君を助けるのに付き合って!!」
「分かった!!」
そう言って、ユキとアスナはキリトを追うように通路に入っていく。ゲツガはユイを抱えあげ、ユリエールに近づく。
「ユリエールさん!!早く安全地帯に行きましょう!!」
そう言ってユリエールを連れて、安全地帯に踏み込む。
「シンカー!!」
「ユリエール!!」
久方ぶりの再開を喜んでいるが今はそんな場合じゃない。
「ユリエールさん!!転移結晶を使って脱出してください!!」
そう言うと転移結晶を出す。ユイにも転移結晶で帰るように言うが頑なに「いや!!」と首を横に振る。
「先にユリエールさんは、シンカーを連れて帰ってくれ!!ユイは帰りたくないならここで待っておけ!!」
そういった瞬間、シンカーとユリエールは転移結晶を使って消えた。ユイを中心の石に置く。その瞬間、身体にノイズが走る。
「ッ……!!」
しかし、ソレは一瞬のことですぐに治まる。何だったんだ、さっきの。だが、今は関係ない。すぐにキリトたちを助けに行かなければ。そしてゲツガは、キリトたちの居るところに向かおうとする。そのとき、知った声に引き止められる。
「待ってください」
足を止めて、振り返る。
「ユイ、どうした」
そこには俯いて立つユイがいた。先ほどまでとは感じが違いどこか悲しい雰囲気を纏っていた。
「全て……全て思い出しました」
「……そうか。だけど、話は後だ。今はキリトたちを助けに行かなきゃなんないからな。お前は待っておけ」
「いいえ、私もいきます。パパたちにも言わなきゃいけないことがあるので」
そう言ってユイは石を触って何かしていた。そのあと、ゲツガに向けて言う。
「いきましょう。
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