救出戦
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守りながらでも十分突破できるだろう。しかし、不意にユリエールは気がかりそうな表情で話を続ける。
「それと、もう一つだけ気がかりなことがあるんです。先遣隊に参加した人から聞きだしたんですが、ダンジョンの奥で……巨大なモンスター、ボス級の奴を見たと……」
「……」
四人は顔を見合わせる。
「ボスも六十層クラスくらいの奴なのかな?あそこのボスってなんだっけ?」
「えーと、確か石で出来た鎧武者みたいな奴だったな」
「あー、あいつか。そんなに強くなかったな」
「そうだね」
「まあ、今のレベルぐらいだったらな」
そして、アスナはユリエールのほうを向いて頷く。
「まあ、それも、何とかなると思います」
「そうですか!よかった!」
ユリエールはようやく口許を緩めた。
「そうかぁ。皆さんはずっとボス戦を経験してらしたんですね。すみません、貴重な時間を割いてもらって……」
「気にすんなって。俺たちはちょうど休暇中なんだ。それに、最近体動かしてないし、ちょうどいい運動になるだろ」
そう話してる間に前方に巨大な建造物が見えてくる。はじまりの街、最大の施設の黒鉄宮だ。ここの奥を完全に軍が占拠しているため、生命の碑を確認するぐらいしかやることがない。
ユリエールは黒鉄宮の正面からではなく、裏手のほうに回った。高い城壁と深い堀が侵入を拒むようにどこまでも続いていく。
しばらく、歩き続けると、堀の水面か近くまで続く階段のある場所に着く。階段の先端右側には壁に暗い通路があった。
「ここから、宮殿の下水に入り、目的のダンジョンの入り口を目指します。ちょっと暗くて狭いんですが……」
それを聞くとユキが若干身震いし、ゲツガのコートの袖の部分をつまんだ。そういえばユキは、暗いところが苦手だったな。しかし、ユリエールはユイの方を見ていた。まあ、子供は暗いのが苦手かもしれない、そういう配慮をしているのだろう。その視線を向けていたユリエールに心外そうに顔をしかめて
「ユイ、こわくないよ!」
と、主張した。
「ユキ、ユイは大丈夫らしいがお前は?」
「だ、大丈夫……かも」
ユキにそんなことを聞いている間にキリトはこちらを温かい視線を向けていた。どうやら、キリトたちのほうは準備が終わっていたらしい。
「二人とも、もう行くけど大丈夫?」
アスナがゲツガとユキに確認のために聞いてくる。
「ああ、大丈夫だ」
「それじゃあ、行きましょう!!」
そして、ダンジョンの奥地を目指し、入り口に足を踏み入れた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ぬおおおおおおお!!」
キリトの握るダークリサルパーがモンスターを切
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