プロローグ
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「…クソっ、先生はどこにいるんだ…!」
「焦るな明久、合わなかったら保健室行くだけだ」
「そうだけど…」
するとふと前から見覚えのある教師が歩いてきた。背は180cmはゆうに超えているであろう高身長、鍛え抜かれた強靭な肉体、これらが当てはまる教師は日本中探しても居ないだろう。
「鉄人!? 助かっ…痛てぇ!」
「大声を出すな、テスト中だ馬鹿者。そして西村先生と呼べ。で、性欲を持て余して姫路を誘拐か?」
「んな訳ないでしょうが。姫路がぶっ倒れたんで保健室に運んできたんですよ」
…と言うか俺らの事をどう思ってんのか問い詰めたいっすねぇ…。
「てつじ…西村先生、姫路さんの事お願い出来ますか」
「構わんが…お前ら、この後の結果、分かってるのか…?」
「分かってます。それを承知で来ました」
「だ、そうだ」
「……明久はともかく、東城、お前は観察処分者にリーチかかってるんだぞ?」
「あー、そうっすね…まぁ、しゃあないっすよ。コレが俺っすから」
授業中は爆睡又はサボタージュが当たり前で、学年会議の議題にも上がっているレベルだとか何とか…まぁ観察処分者は面白そうだから別に構わないんだけどな……。
「先生、僕はともかくってなんですか!?」
「そのままの意味だ。では処分は後に伝えられるから覚悟しておくように」
そう言って鉄人は姫路を引き取り、保健室へと向かった事だろう。
「…さて、俺らは戻るか」
「……はぁ、Fクラス確定、かぁ…」
「なんだ、不満でもあるのか?」
「そりゃあるよ! もしかしたらFクラスじゃない教室だったかもしれないじゃないか!
…ってそんな変な目で見ないで! そんなにおかしい事でも言ったかな僕!?」
「今のお前にピッタリな言葉がある。寝言は寝て言え」
「そこまで酷いの!? …まぁいいや、深羅は屋上に行くんでしょ?」
「まぁそうなるな、受けたって0点になるからな」
「だったら僕も行こうかな。どうせ帰るまで暇だしさ」
俺と明久は時間を潰す為に屋上へと向かうことにした。
◆
あの後、明久と他愛もない話をした後、俺は寝てしまったようだ…。目を開けると空はオレンジ色に染まっていた。
「……完全に寝過ごしたな、コレ」
まだ眠気が抜けきっていない身体を起こし、周りを見る。そこには明久は無く、どうやら途中で帰ったようだ…逆に居たら驚くし若干引くけど。
「…こんな時間までここに居たの? 深羅」
屋上のドアが開く音と共に名前を呼ばれ、後ろを振り向くと見知った女子生徒がそこに立っていた。
「…飛鳥か…お前こそ、こんな夕方まで何してたんだ?」
深羅が飛鳥と呼んだ人物は司馬 飛鳥。ショー
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