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東方守勢録
第八話
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滲みだし、追い込まれていく悠斗。クルトはやっぱりかと言わんばかりにはぁと溜息をつくと、彼を鋭い目で睨みつけた。


「いつから目上の者に嘘をつくようになった?」

「……」

「……答えないか……裏切り者が」


裏切り者。悠斗は覚悟はしていたが、その一言が心に深く突き刺さった。

悠斗にとっては入隊してから4年以上も活動してきた軍である。彼にとってはかけがえのない場所であり、それはクルトもよく知っていた。

だからこそクルトはこの言葉を使った。自身が最良だと考えたの結果を生み出すために。


「この軍は……今は何をしようとしてるんですか……」

「日本存続のためだ。数々の犠牲者を出したあの事件を二度と怒らせないための……」

「そのようなでたらめ……通じるとおもってるんですか?」


悠斗はさっきとはちがう強気の姿勢をみせながらそう言った。


「私は看守です。捕虜の人たちと接するのは私が一番長い。それに情報もよく耳にします。……ここの人たちの話を聞くと、あなた方の言ってることとは矛盾が多すぎるんです」

「……それがどうした?ここの住人が嘘をついてるかもしれんぞ?」

「……それも一理あります。ですが、私には彼らが悪人とは思えません」

「……なぜだ?」

「……そう思うからです」


悠斗は真剣にそう思っていた。それがクルトの思い通りであったことも知らずに。


「そうか……なら仕方ないな。きさまは今回の失態で捕虜施設の看守を解任する」

「……」

「……以上だ」

「……それだけですか?」

「ああ。もうさがれ。処罰は後で伝える」

「わかりました……」


悠斗は腑に落ちない表情のままクルト背を向ける。

それをみてクルトは笑みを浮かべていた。


「……十秒だ」

「……十秒?」



ドスッ



「!?ぐ……おあ……あ……」



悠斗が振り返ろうとした瞬間、青白く光る触手が二本彼の胴体を貫いていた。


「……これが処罰だ。苦しみながら散れ」


そう言って手を動かすと、触手は悠斗の胴体から離れ、悠斗の体は地面にぐずれ落ちた。


「お前らも……裏切ったらどうなるか……考えておくことだな」

「……はっ」

「く……そ……ひな……さ……」

「こいつはテレポートを使って迷いの竹林に捨てろ。やつらはこいつのような人間がいると勘違いしてるかもしれん。見せしめにしておけ……あと、すぐに息の根をとめるなよ。じわじわと死への恐怖を味わえ。そのために急所を外したんだからな」

「……了解しました」


兵士はそのまま悠斗の体を持ち上げると運び始める。


「馬鹿
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