フェアリィ・ダンス編
第57話 =現実で待っていたもの=
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「君がゲームの中でこの娘と何を約束したかはしらないけどね、今後ここには一切こないでほしいな。結城家との接触も遠慮してもらおう」
そう今まで言われた驚愕の事実により立ち尽くしていた和人に、今までの薄笑いをやめて顔を近づけて命令するよな口調で冷ややかに須郷は言った。
「雄護君も…ご遠慮願いたいな」
どうやら俺にも強制するらしい。でも、それに従ってやる理由も俺にはないので…。
「やだね。…ユカの見舞いがあるからな。和人には悪いけどアンタの興味はアスナにあるわけでユカには無いんだろ?」
「判ってないね。隣の娘にも利用価値があるからこういってるんじゃないか……そうだ、紹介しておこう。私の部下の廣田だ」
須郷はそう名前を言うとそれに重なるようにドアが開き須郷よりも2,3歳若い男性が入ってきた。
「彼も社長には気に入られている人物でね。近々、彼と悠香くんとの結婚話も社長に持ち出そうとしているんだ」
「…っ!?」
さすがにそれには驚かざるを得なかった。まさか、1人だけじゃなくその姉までも利用するなんて…!
「廣田です。さて、早々で悪いが、この病室…いや病院には立ち入り禁止ということでよろしいかな?」
彰三さんがいないのか猫かぶりをせず本性を俺たちにさらけ出してくるこの最低な2人。クックックと笑いながらそれぞれ俺たちの肩を叩きながら「結婚式には招待するよ」と捨て台詞まではいていく始末。正直、今持っているラケットバックからラケット取り出して殴ろうかとも思った…。
「……和人…帰るぞ」
「………あぁ……」
帰ることを促したがその和人からはすでに生気を感じることは出来なかった。
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