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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第十五話 湯のまち、海鳴温泉   ★
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 今回はなのはの負けか。
 そんな事を考えていると案の定というか砲撃の撃ち合いで勝ったなのはが次への行動が遅れ、フェイトの鎌が首元へ寸止めされた。
 そしてなのはの杖からジュエルシードが排出され、フェイトの手に収まる。

「ジュエルシードを賭けていたか」

 しかしなのはもすこし考えないと悪いな。
 フェイトはある意味戦いになるとちゃんと切り替えができているし覚悟がある。
 だけどなのははそれができていない。
 まだ迷っているのだろう。
 はあ、少しはアドバイスぐらいはしてやったほうがいいのかもしれない。
 呆然とするなのはを残し、俺も先に宿に戻って着替える。

 そして、しばらくして
 どこか暗い表情でなのはが戻ってきた。

「おかえり」
「ふえ?」

 宿の前で出迎えた俺に眼を見開いて驚いている。

「えっと、こ、これはね」

 どうやって誤魔化そうか必死になってキョロキョロしだす。
 だけど俺は何か聞き出す気もない。

「ほら」
「わっ!」

 俺が放り投げた物をなのはがなんとかキャッチする。
 ちなみに俺が投げたのは

「浴衣とタオル?」
「露天風呂、行かないか?
 まあ、混浴だから多少気がひけるかもしれないけど
 どうだ?」

 俺の言葉になのはが静かに頷く。
 俺は黙って歩きだすと
 なのはは静かについて来る。
 ユーノはなにか思うところがあるのか、宿の方に戻って行った。

「先に入ってるから入るときは声をかけてくれ。違う方を向いてるから」
「うん。わかった」

 先に浴衣を脱ぎ、腰にタオルを巻いて、露天風呂に浸かる。
 少しして

「士郎君、入るね」
「ああ」

 なのはの言葉に男性側の入り口を向く。
 すると足音が聞こえる。
 なのはが入ってきたようだ。
 そして、何度かかけ湯をして風呂に浸かる。

「もうこっち向いても大丈夫だよ」
「了解」

 二人で肩を並べて

「「ふう〜」」

 大きく息を吐く。
 勿論、なのはもタオルを巻いている。
 それから五分ほど静かに夜空を並んで眺める。

「士郎君、私、その」
「なのは、髪を洗ってやるよ。
 森にいたんだろ? 少し汚れているぞ」
「え、あ、うん」

 なのはの言葉を遮って、風呂からあがり、なのはの髪の毛を洗ってやる。
 もともと綺麗ななのはの髪だ。
 それが傷んだりしないように丁寧に洗っていく。

「いいぞ」
「うん。ありがとう」

 再び二人でお風呂に浸かる。
 俺となのはの距離はさっきよりはるかに近い。

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 肩と肩が触れるか触れないかぐらいの距離。
 そして、俺から口を開いた。

「なのは、
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