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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第十五話 湯のまち、海鳴温泉 ★
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士郎君と合流するために一旦部屋に向かう途中で
「はあ〜い、オチビちゃん達」
急に赤い髪の女の人に話しかけられた。
「ふむふむ。君かね、うちの子をアレしてくれちゃってるのは」
歩み寄られて、近い距離で見つめられる。
その眼には明らかに好意的ではない視線が混じっている。
「あんま賢うそうでも強そうでもないし、ただのガキンチョに見えるんだけどな」
「え? え?」
いきなりの話に混乱してしまって反応できない。
そんなとき
「人違いではないですか? お姉さん」
「え?」
「士郎君」
女の人の後ろから現れた士郎君が黙って私の前に立って庇ってくれる。
ただそれがうれしかった。
でも……女の人に向ける視線がどこか怖かった。
「あははは、ごめんね。知ってる子によく似てたからさ」
「そうですか。ですが次からは気をつけたほうがいいですよ。
一般の他の方々がいるんですから、下手な誤解は余計な揉め事を起こしかねませんしね」
「そう……だね。そうするよ。
ごめんね。にしても可愛いフェレットだね。撫で撫で」
さっきのようなお姉さんの怖い視線がなくなりほっと胸を撫で下ろす。
その瞬間
(今のところは挨拶だけね。忠告しとくよ。
子供はいい子にしておうちで遊んでなさいね。お痛が過ぎるとガブッといくわよ)
これって念話。
しっかりと女の人の言葉を受け止める。
「さあって、もうひとっぷろ行ってこようっと」
女の人はそんな言葉を残して、お風呂の方に行ってしまった。
もしかしてこの前の子、フェイトちゃんの味方?
それとも新たな敵さん?
色々な考えが浮かんでは消えていく。
だめだめ。
今はアリサちゃん達と一緒なんだから考えるのは後にしよう。
士郎君、アリサちゃん、すずかちゃんの方を向く。
その瞬間固まってしまった。
「……士郎……君?」
どこか感情のない眼で女の人の後ろ姿を追う士郎君がそこにいたから
アリサちゃんもすずかちゃんもさっきの女の人より士郎君の方が気になってるみたい。
そして、女の人が完全に見えなくなって
「ん? どうかしたか?」
いつもの士郎君がいた。
「ううん。なんでもないよ。行こう」
「そうね」
「うん」
私の言葉にアリサちゃんもすずかちゃんも頷いて、士郎君も頷いて歩きだす。
今の士郎君はなんだったんだろう。
私は士郎君の横顔をじっと見つめていた。
side アルフ
フェイトのために様子を見に行ったけどまずかった。
「あんま賢うそうでも強そうでもないし、ただのガキンチョに見えるんだけどな」
そんな事を言いながら半ば
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