無印編
第十六話 裏 (なのは、フェイト、忍)
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のはがレイジングハートを構える。
魔法少女同士の戦いの幕が切って落とされた。
◇ ◇ ◇
フェイト・テスタロッサは、目の前の名前も知らぬ白い少女に戦慄していた。
戦いの幕が切って落とされて、少しの時間が経過した。お互いに牽制のように射撃魔法を打ち合うものの避けたり、防御魔法で防御したりと決定打にならず、お互いに無傷だった。
しかしながら、無意味に射撃魔法を打ち合っているわけではない。フェイトは、白い少女の力量とタイプを測っていた。
白い少女の力量は、動きがどこか機械的ではあるが合理的な判断が早く、飛行魔法も速い上に防御魔法も堅い。つまり、端的に言えば、相当に強い。しかも、唯一隙を見出せそうだった機械的な動きをしている部分も戦っているうちに少しずつ修正しているようだった。
彼女のタイプだが、おそらくは、遠距離を得意とする魔導師だろう、とフェイトは判断していた。一度、距離を詰めようと高速で移動したのだが、彼女は近づかれるのを嫌がるようにすぐさま距離をとったのだから。
そこまで判断してしまえば、フェイトの取れる戦術は数が限られている。そもそも、彼女の得意とする距離は中、近距離だ。このまま、遠距離の戦いに徹しられ続ければ、いずれジリ貧になることは目に見えていた。
彼女の使い魔であるアルフが彼女の仲間を何所まで足止めできるか分からない以上、早く勝負をつけなければならない。だから、フェイトは自分の判断が間違っていないか、確認するように数度、フォトンランサーによる射撃魔法を打ち込み、ブリッツアクションで高速に近づくなどの戦術を行った後、勝負に出た。
「フォトンランサー」
今までの打ち合いのように四発のフォトンランサーを白い少女に向けて打ち込む。今までの打ち合いならば、白い少女の射撃魔法を捌きながら隙を見つけようと探るのだが、今回は違う。直射型であるフォトンランサーの特性を利用して、一緒に白い少女の元へと近づく。ある程度近づいたら、ブリッツアクションで死角を取り、鎌のような魔力刃を発生させるサイズフォームで決着をつけるつもりだ。
だが、フェイトの作戦は、最初から崩壊した。
「なっ!?」
今までなら白い少女は、飛行魔法を使って高速で動き回りフォトンランサーを避けていたはずだったが、今回は直射型であるフォトンランサーにまるで自分から当たりに来るように一直線に突っ込んできた。想定外の動きにフェイトは、動きを止めてしまった。
動きを止めたフェイトは、頭の中で高速で作戦を組み立てるものの、白い少女は、このままいけば、フォトンランサーが全弾命中する。確かに白い少女の魔力は高く、バリアジャケットの防御力は高いだろうが、全弾命中すればダメージは避けられないはずだ
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