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蒼き夢の果てに
第2章 真の貴族
第14話 模擬戦
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見た目は少し洗練されてはいないけど、意外に美味しい物ね」

 本日二本目の焼き芋に手を出しながら、キュルケがそう答えた。
 ……って言うか、皆さん、太りますよ。

 確かに、サツマイモはタンパク質がカロリーの割には不足している食べ物ですから、これを主食にするには問題がある食べ物では有ります。
 しかし、それは飽くまでも主食としてで有って、オヤツとして食べ過ぎると、当然のように太ると言う結果をもたらせる事となると思うのですが。

 それとも、この世界の魔法は、それだけカロリーを消費すると言う事なのでしょうか。

 俺の目の前に居る三人の少女達の姿を順番に見つめる。ルイズとタバサは非常に残念な雰囲気ですが、キュルケに関しては、出るトコロは出て、引っ込むべきトコロは引っ込んで居ますね。

 う〜む。朝一番から、かなりの高カロリーな物を詰め込んでも大丈夫みたいな感じですし、更に、昼食のカレーの事も有りましたね。
 あれが、単に珍しい食べ物だったから、ついつい食べ過ぎた訳などでは無く……。

「シノブって、確かサイトと同じ世界からやって来たのよね」

 少し、思考の海に溺れかかった俺を、ピンク色の御主人様がそう話し掛けて来る事によって、現実世界に引き戻した。尚、彼女もまた、本日二本目の焼き芋に手を伸ばしていますね。確かに、そんなに大きなおイモをハルファスに準備して貰った訳ではないので、二つぐらいなら問題ないとは思うのですが……。

 しかし、晩御飯が食べられなくなりますよ。これ以上、食べていると。

「多分、それで間違いないとは思います。ですが、異世界と言うのは、それこそ人間が考え付く限りの数が存在している可能性が有る以上、正確なトコロは判りません」

 俺の答えはコレ。まぁ、可能性としては、才人と俺は同じ世界出身と言う可能性が高いとは思いますが。

「だったら、サイトも貴方と同じように、カレーや、この焼き芋とか言う食べ物の知識を持っていたりするって事?」

 ルイズの質問が続く。……って、これは少し才人に取ってはマズイ兆候のような気もするのですが。
 確かに、俺と同じような知識が有って、同じように有る程度のキャンプなどの経験が有るのなら、飯盒でご飯を炊く事も可能なら、カレーを作る事も可能。
 材料に関しては、お金さえあれば調達可能ですから。

 最悪、この世界に無い物でも、ハルファスに頼めば何とか成ります。

 但し、昨夜、俺は才人に刀を自在に操って自らの証を立てろと言ったトコロですし、多分、才人自身もその心算だと思います。
 それを今更、日本刀を包丁に持ち替えろ、と言うのは……。

 俺なら喜んで受け入れるのですが。この世界の料理。基本的には素材と塩による味付けしかない食事では、残念ながら俺の
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