暁 〜小説投稿サイト〜
蒼き夢の果てに
第2章 真の貴族
第14話 模擬戦
[5/15]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
貰うのが一番判り易いですか。ジャガイモは食べて貰ったし、次はサツマイモの番かな。それに、焼き芋ならば手間も掛からないし、女の子なら、大抵の娘は好きだとは思いますから。
 まして、焼き芋ならば、素材の形が全く変わらないから、カレーの具のジャガイモよりも説明がし易い。

 しかし……。

「その午後のお茶の時間とは、一体、どう言う意味なのよ?」

 今度は、ルイズがそう聞いて来る。ついでに、空になったお皿を俺の方に差し出して来たので、お嬢様は二皿目のカレーを御所望らしい。
 もっとも、良く食べるのは良い事ですか。

 俺は、ルイズに、二皿目のご飯をよそい、カレーを掛けながら

「えっと、もしかして、お茶も知らないのか?」

 ……と聞いた。
 首肯くタバサ以外。そう言えば、タバサは、昨夜の食事の際にお茶を飲んで貰ったのでしたか。

 俺としては、食事の時にお茶を準備するのは当たり前の事でしたけど、ここはヨーロッパでしたから、ワインの方が普通でしたね。
 そう言えば、朝食の時には、ワインの他にも果物を絞った物が出されていましたから。
 そして、タバサとルイズのグラスが空になったタイミングで、その果汁100パーセントのジュースを注いで居たのは俺でしたし。

 尚、この場には、お茶はお茶でも、ウーロン茶が用意されて居ります。
 ペットボトル入りのウーロン茶ですけどね。

 それに、お茶も、大航海時代に初めて中国からヨーロッパに持ち込まれた物でしたね。それだったら、ここに居る全員が知らなくても不思議では有りませんでしたか。

「今、みんなの前のコップに注がれている液体もお茶の一種、ウーロン茶と言う物なんやけど……。
 まぁ、これも、色々と飲んで行って貰う方が早いな。午後三時ごろ……と言っても通じないか。小腹がすいたらお茶とお茶請けを用意するから、その時に来て貰えたら御馳走するで」

 キュルケが差し出して来たお皿にカレーを盛り付けながら、そう答える俺。
 そもそも、午後のお茶の時間も、おやつの時間も通じなくて当然でしたか。おやつの時間の『おやつ』とは、時代劇などで言われる、八つ刻の事ですから。

 俺と彼女達の交流は、間違いなしに異文化コミュニケーション。まして、貴族と平民。その貴族の姫様達にしても、それぞれ出身国が違うと言うオマケ付き。
 これは、適正な関係を築くのもかなり骨の折れる作業と成る可能性が高いですね。


 それにしても……。想像以上の勢いでご飯が消費されて行くな。

 俺は、既に三皿目となったタバサのお皿にカレーを盛り付けながら、少し想定以上に減って行くご飯を覗き込みながらそう思った。

 一応、多い目にご飯を炊いたのは、才人に、カレーが残っていたらカレーを。残っていなかった
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ