第2章 真の貴族
第14話 模擬戦
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そう思い、ほんの少し……。本当に少し切っ先に揺らぎを与える俺。ほぼ、ひとつ呼吸を整えようとしたかのような揺らぎを。
瞬間、それまでとは違う刺突が、やや下方から俺のノドを目がけて一直線に伸びて来る!
そう、スピードが。威力が。そして、そこに籠められた魔力が違う。
肩から腕、そして軍杖の先までがひとつの槍と化したかのように錯覚させる銀の刺突が、一瞬の隙を作って仕舞った俺に対して必殺の一撃を放ったのだ。
そう、それは正に、身体全体を使った竜を屠りし槍の一撃!
ジョルジュが放った刺突が俺の模造剣と触れ合った正に刹那!
世にも妙なる音色が周囲に響き亘り、
そして、その場には……。
刺突を俺の右肩上方に躱されたジョルジュと、
彼の目前に模造剣を突きつけた俺の姿。
そして……。
「未だ続けますか」
と静かに告げられる俺の言葉が、戦いの終了を示す鐘の音と成ったので有りました。
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