第2章 真の貴族
第14話 模擬戦
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て、タバサに問い掛ける俺。
まして、サヴォワ伯爵と言うか、その地名にも、何処かで聞き覚えが有るような気がしますけど。
それに、少なくとも、ジョルジュと言うのは、フランス語読みで有るのは間違い有りませんから。
【ガリア貴族サヴォワ伯長子ジョルジュ。おそらく、ガリアがわたしに付けて来た御目付け役】
タバサの【念話】による返事。その彼女からの【念話】にも、初めて緊張の色が付いていた。
成るほど。流石に、ガリア王家としても、タバサを完全に自由に振る舞わせている訳ではないと言う事ですか。
……とすると、このイケメンくんの目的は、タバサへの挑発行為などではなく、俺の実力を調べる目的の可能性の方が高いですね。
その理由は、タバサの魔法の実力は知っているはずですから。
しかし、ならばどう対処する。
簡単なのは、ジョルジュくんの相手を俺がする事。
相手の実力が判らないから確実に勝てるかどうかは判らないのですが、余程の事が無い限り生命の危機に陥る事はないでしょう。
タバサに任せる。
これは論外。俺が居るのですから、使い魔の俺が先ず露払いを行うのが筋。
戦略的に言うと、敵の可能性の有る相手に手の内を晒すのは得策では有りませんが、これは、俺の漢としての矜持が許さない。
無視をする。
これも、今のタバサの心情からすると難しい。彼女は機械ではない。傷ついたり、哀しんだりする心はちゃんと存在しています。
それで無ければ、彼女から発せられる気を読む事が出来はしませんから。
まして、流石に先ほどジョルジュくんの物言いは、少し頭に来る台詞で有ったのは事実ですから。これを無視して仕舞うと、これ以後のタバサに対する周りの扱いが悪く成ります。
貴族としての名誉は大切なはずです。向こうの世界ではそうだったはずですから、この世界でもその部分は変わらないと思います。
【アガレス。俺に強化を】
ならば、今回の場合の答えは、俺がタバサの露払いを行う、の選択肢のみですか。
相手の策謀に易々と乗せられるようで、少し癪に障るけど、それも仕方がない事ですかね。
「お待ち下さい、先ずは主が相手をする前に私が相手をする方が筋です。
もし、貴方が私に勝てなければ、主がわざわざお相手をする必要はないでしょう」
もっとも、この台詞は、所詮は様式美なのですが。
このジョルジュくんの方だって、タバサの相手をしたトコロで意味はないはずです。
彼の目的が、俺の実力を調べる事だった場合は、なのですが……。
俺の排除の可能性は……闇討ちを仕掛けた方が簡単で確実ですから、可能性としては非常に低いでしょう。
「それとも、使い魔風情の相手は出来ないとおっしゃられますか?」
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