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蒼き夢の果てに
第2章 真の貴族
第14話 模擬戦
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自身はお相伴に預かろうと思って近付いて来た訳ではないのでしょうけど、俺的に言うと、こう言うアウトドアの料理と言うのは大勢で食べる方が美味いと思っています。
 それに、この世界の料理に比べて、俺の住んで居た世界の料理をどう感じるかの意見を聞ける相手は多いほど良いですから。

 タバサに関しては、雰囲気から美味しいのだろうと察する事は出来ても、実際に言葉にして答えてはくれませんからね。

「タバサ、構わへんやろう?」

 一応は、タバサに確認を取って置くのですけど、別に否定的な答えが返って来るとは思えませんしね。そう思い、木陰で静かに読書中のタバサに対して、そう尋ねる俺。
 読んでいた本から視線を上げて、俺とシエスタの方を一瞥した後、案の定、コクリとひとつ首肯いて肯定を示すタバサ。

「まぁ、タバサがそう言ってくれているんやから、一皿ぐらい食べて行ったらええんや」

 そう言ってから、少し訝しげな表情でシエスタが俺を見ている事に気付く。
 そう言えば、確か朝はよそ行きの対応でしたか。彼女に対しては。

「おっと、イカン。少し、喋り方が妙やったか。
 朝に話し掛けられた時は、妙に丁寧な言葉使いで話していたからな。
 せやけど、俺の基本はコッチ。あの時は、周りに貴族の坊ちゃん嬢ちゃんが仰山居ったから、よそ行きの言葉使いでシエスタの相手をして居たんや」

 それに、流石にこの言葉使いでは問題が有るでしょう。知らない学院生徒が周りに居る時は特にね。
 どう考えても貴族の世界に関係する人間の言葉使いでは有りません。間違い無しに、この世界で平民と呼ばれている、市井に生きる人々の言葉使いだと思います。

 おっと、イカン。ついでに、自己紹介も未だでしたか。

「えっと、自己紹介すら未だやったな。俺の名前は、武神忍。ファミリーネームが武神で、ファーストネームが忍や。
 せやから、俺を呼ぶ時は、気軽にシノブと呼んでくれたら良いで」

 もっとも、名前に関しては、コルベール先生が伝えてくれている可能性が高いとは思うのですが。
 ただ、自らの口で名前を告げるのは、それなりに意味の有る行為です。魔術的にも、そして、礼儀と言う観点からも。

 しかし……。

「いえ、異国のメイジ。つまり、貴族の方を呼び捨てにするようなマネは出来ません」

 シエスタがそう答えた。その言葉の中には、軽い畏怖のようなものが含まれているような気もするのですが……。
 確かに、この世界が中世の農奴制度を続けている世界なら、貴族や騎士を畏怖するのは当然ですか。
 特に、騎士と言うのは、騎士物語で語られるような連中では無かったはずですからね。どちらかと言うと、権力を持ったならず者、と言う雰囲気の方々の方が多かったはずです。

 それに、実際
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