閑話ー現実と仮想の演舞ー
28.ゲームでも現実三昧
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リア不可能と言われていることを表わすような絶望的な光景が広がっていた。
そこに広がる光景は.......三階のフロアの半分を覆い尽くすほどのゾンビの大群。その後ろに構える両手用の巨大な大剣を持つ猿の顔をした巨体のモンスター。
「なっ........」
「嘘......でしょ」
思わず声が漏れてしまう。それもそのはずさっきの二階は入り組んだ迷路のよう構造をしていたが、この三階は何もない。何もないただただ広い空間。障害物も何もない空間に大量のゾンビと猿のモンスターが待ち構える。
「..........行くぞ、スグ」
「.......うん」
静かに口を開く。
猿のモンスターが咆哮した瞬間、俺とスグが駆ける。
「スグ、ゾンビたちは任せていいか?」
「うん、任せて!」
大軍のゾンビどもに向かい俺とスグは斬り込む。
片手剣基本突進技《レイジスパイク》
片手剣単発技《ホリゾンタル》
片手剣突進二連撃技《クロスレイヴ》
この世界において技後硬直というものは存在しない。ソードスキルというものも存在しないが二年間、剣の世界に伊達にいたわけではない。ソードスキルの型など嫌でも体が動きを憶える。
そしてゾンビ大軍から猿のモンスターにあと少しでたどり着く。
「集也くん、スイッチ!!」
スグの声に俺は後ろに下がり、それと同時にスグが前方のゾンビに向かい斬り込む。
スグの剣がゾンビを貫いた瞬間、道が開けた。
「今だよ、いって集也くん!!」
「ありがとう、スグ!」
その一瞬の隙間に向かい駆け抜け、刀身を下げ、猿のモンスターの前で一気に振り上げる。
片手剣単発技《バーチカル》
だがその攻撃は猿のモンスターに当たるのではなく、振り下ろされた猿のモンスターの大剣と激突する。
だがその瞬間、体にとてつもない衝撃が走る。
「グッ.......!」
とてつもない衝撃に耐えきれず床に倒れこむ。
「え........?」
(ありえない.........こんなこと.......
どうなってるんだ!?)
俺が今見ている光景はアミュスフィアが作り出した仮想の映像。
そして俺が今いる世界は現実の世界。いくらこの世界が半分現実だとしても、このアミュスフィアが仮想世界に飛ばしてるのは、視覚、聴覚、そしてあっても痛覚ぐらいだ。
触覚が飛ばされてない以上仮想の剣の重みを感じるわけがないし、第一、触覚が飛ばされれば人の体が普通に歩けるわけがない。
(つまりこれは..........)
「アツヤ、危ない!!」
スグの声に今自分がおかれている状況を今一度把握する。
猿のモンスターから今にも振り下ろされそうな大剣が俺の視界に映る。ギリギリ
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