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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第十四話 出会いとは突然やってくる   ★
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いたいことは簡単なことだ。
 俺の領域、といっても自分でそう言っているだけなのだけど。
 そこであからさまな魔術、フェイト達にとっては魔法の行使をしたことを特別咎める気はない。
 俺が知りたいことは事の一つが

「貴方の領域に勝手に侵入してまでジュエルシードを確保する理由と私達が貴方の敵か、という事ですか?」
「そうだ」
「あの白い子は黙認しているのにですか?」

 白い子?
 ああ、なのはのことか

「あの娘とも一度話したことがある。その中で敵ではないと判断したため黙認しているだけだ。
 もっとも一般人に対する秘匿行動が欠如していたのでな。
 これ以上秘匿出来ない場合は外敵と判断すると警告はさせてもらったがね」

 フェイトはどう答えるべきか悩んでいるようだ。
 無理もない。
 素直に話せば黙認されるかもしれないが、一歩間違えばこの場で戦いになりかねないのだ。
 どう答えるかは悩むだろう。
 そして、答えを出したのかゆっくりと口を開いた。

「まず私達は貴方がジュエルシードの回収を黙認するなら敵対する意思はありません。
 あと理由は答えられません」

 ……妙だな。 
 この子は頭がいい。
 この状況で理由を答えない方が危険という事はわかっているはずだ。
 答えずに俺が納得しなければ海鳴市に入ることすら危険が及ぶぐらいの事は理解しているはずだ。
 それでも答えないという事は

「誰か大切な者の願いか」
「っ! なんで」

 集めること自体は自分の意志だが、その目的は第三者のためという事。
 それにあの鞭の傷跡。
 フェイトがなんの抵抗をせずにあれだけの傷を受けるという事は考えにくい。
 恐らくあの傷跡をつけたの者がフェイトにジュエルシードを集めさせている者。
 さらにフェイトぐらいの年齢の子供があれだけ傷つけられても言う事を聞いているとなると恐らくは

「君を動かしているのは父親…………いや、母親か」

 母親といわれた瞬間、フェイトの表情が微妙に動いた。
 なるほど、予想通りだな。
 もっとも母親がこの場にいない今、理由を聞くことすらできない。

「ならば理由はこれ以上聞かないし、ジュエルシードの回収も黙認する。
 だが君もあの街で行動するなら一般人に対する秘匿はしてもらう」

 俺の言葉にフェイトが安堵し、表情が少し緩む。
 フェイトの母親に対するコンタクトに関してもこれから考える必要はあるか。
 とその時

「士郎っていったね。あんたの質問には答えたんだ。
 私達からの質問にも答えてくれるんだろうね」

 急に口を出したのはアルフ。
 恐らくは前回会った時の魔術行使についてだろう。

「構わない。もっとも答えられる範囲だがね」
「な
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