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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第十四話 出会いとは突然やってくる   ★
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 一言言葉を紡ぐ。
 それだけで世界が変わった。
 結界。
 だけど術式も魔法とは全然違う。

「これって……」
「簡易の結界だ。短い時間だが魔力が外部に漏れること防ぐだけの単純なものだがな。
 そのまま楽にしろ。傷の治療をする」

 結界の効果がわからず、士郎に視線を向けたら当たり前のように答えた。
 確かに簡易結界だろう。
 だけど術式が魔法と比べるもなく細かい。
 ただ結界の外と中を遮るだけのモノ。
 私が結界の呆けている間に士郎が目を閉じて

「―――投影、開始(トレース・オン)

 今度ははっきりと言葉を紡ぐ。
 それと同時に凄まじい魔力を放つ、光輝く物体がそこにはあった。
 武器……ではないみたい。
 盾でもない。

 士郎はその物体を静かにフェイトに押し当てる。

「うくっ!」

 フェイトが呻いたので痛いのかと思ったら違う。
 フェイトの傷がどんどん消えていってる。
 それもあと一つ残さず、まるで最初からなかったように
 そして、その光るモノはフェイトを纏うようにフェイトの中に吸い込まれた。
 あまりにも幻想的な光景に私もフェイトも呆然としてしまう。

「これでいい。向こうを向いてるから服を着てくれ」
「は、はい」

 そういい、士郎は背中を向ける。
 フェイトは未だ驚きながら服を着始めた。

 フェイトの傷を治してくれたのは心から感謝している。
 だけどますます理解できなかった。
 士郎が一体になんのために動いているのかが。




side 士郎

 フェイトも服を着直したので、改めて話を始めることにしよう。

「まずはじめに恥ずかしい思いをさせてすまなかった」
「いえ、傷を治してもらいましたし」

 まだ若干顔が赤いが、感謝された。
 さてここからはまじめな話だ。

「さて、私から君たちに二つ質問がある」

 俺の言葉にフェイト達が体を硬くする。
 それと同時にフェイトの表情も一気に引き締まった。

「仮に質問に答えたとして、なにか私達に利点があるとは思えませんが?」

 フェイトの拒絶の言葉。
 まあ、当然の言葉だろう。
 しかしこれも想定内。

「気付いていないのか? あの街、海鳴市の結界を」
「ふん。それがなんだってんだい。誰が張ったか知らないけどあんなもの私達の邪魔には」
「それはそうだろう。あれは単なる感知結界だ。別に入るモノを阻むものではない。
 あとあれを張ったのは私だ。私の領域で不穏な動きを察するためにな。
 これだけ言えば私が言いたいことはわかるな」

 フェイトも俺の言葉に難しい顔をしている。
 アルフは理解しきれなかったのか、不思議そうな顔をしている。
 俺が言
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