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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第十四話 出会いとは突然やってくる   ★
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素直に従う気はないようだが。

「力づくで脱がされるのと、自分で脱ぐのどっちがいい?」

 しばらくフェイトは真っ赤になったまま落ち着かずキョロキョロして

「……自分で脱ぎます」

 微かに聞こえるぐらいの声で返事をした。
 それにしてもいまさらだが結構まずかったな。
 異性に裸を見られれば恥ずかしいのは当たり前なのだが、傷の方を優先して、完全に失念していた。
 もっともフェイトが恥ずかしがっているのが……何とも言い難いが悪くないと思ったり…………俺の思考も歪んできたか?
 今は気にしまい。

 そして、フェイトは上を脱いでその脱いだ服で前を隠して顔を真っ赤にしている。
 とりあえず謝るのは後だ。

「では背中を見せてくれ」

<i180|1315>

 静かに頷いて、背中を向けてくれるが酷い。
 見覚えのある傷だ。
 恐らく鞭だろう。
 裂傷がいくつもある。
 下手をすれば傷が残りかねんぞ。

「アルフ、薬の類はあるのか?」
「こっちの世界のなら多少はあるけど」

 アルフが差し出したのは市販の傷薬や消毒薬。
 多少の傷ならこれでもいいがこの裂傷では治りきれん。
 宝具なら完全に治癒させることもできる。
 だがその場合膨大な魔力がなのは達に察知される可能性もある。
 いや、躊躇う必要もない。
 魔力が察知されるのなら洩らさなければいい。

「―――投影、開始(トレース・オン)

 手に握るのはアゾット剣。
 いきなり武器を握った俺にフェイトが身体を固くし、アルフが今にも跳びかかろうとするが関係ない。
 アゾット剣を床に置き

「―――Anfang(セット)

 アゾット剣を中心に結界を展開する。

「これって……」
「簡易の結界だ。短い時間だが魔力が外部に漏れること防ぐだけの単純なものだがな。
 そのまま楽にしろ。傷の治療をする」

 眼を閉じて、自分の内面に潜る。
 投影できぬはずがない。
 なにせこれは授けられた俺の体の一部となったモノなのだから

「―――投影、開始(トレース・オン)

 そして、俺の手には光輝く鞘が握られた。




side アルフ

 訳がわかんない奴。
 それが士郎の感想。
 公園で敵意を見せたかと思ったら、部屋に来てフェイトの傷を見てる。
 もっともいきなり服を脱げはないけどね。

 士郎がフェイトの傷を見ながら何かつぶやく。
 そして、次の瞬間には宝石がついた短剣が握られていた。
 フェイトと士郎の位置が近すぎる。
 私は下手に動く事も出来ずに士郎を睨むだけ。
 だけど、私の心配も無意味だった。
 士郎は短剣を床に置き

「―――Anfang(セット)

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