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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
人間交差点
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…早すぎですね…!」

 第1形態のときはまだ当たっていたのに散弾でも当たらない。せめて私にセシリアさん並の射撃スキルがあったらなあ。
 左右に機体を振りながら一夏さんがさらに加速した。

 ふむ……
 一夏さんが接近しきる前に私は両手の銃を上空に放り投げて地面に刺してあった槍と盾を再び手に取る。

 『雪片』が振るわれてくるのを、盾で防ぐのではなくしゃがむ事で避ける。私の頭の上ギリギリを刀が通過して一瞬後に風を切る音が響き渡った。一夏さんはそのまま私を通過して距離を取ると……

―『白式』のブースターにエネルギー集中を確認―

 来る!

 そう思った瞬間……一夏さんの体が消える。文字通り消える!
 これが……

「『二段階瞬時加速(ダブル・イグニッション)』……!」

 『瞬時加速』の最中に更に『瞬時加速』を行うことで爆発的加速を生み出す技術。多数のスラスターが増えた『白式』だからこそ可能になった一夏さんの切り札。
 第3世代ISが出来るまでこれを可能とした人は唯一人、織斑千冬その人のみ。ただ……
 来る方向さえ分かっていれば対応できないわけじゃない!
 私が目の前に盾を構えると同時に右手の『イェーガン』を地面に突き刺し、足で地面をしっかりと捉えて、その上で更に『アドレード』を地面に突き刺しスパイクの代わりにする。

 そして……

ゴガァン!

「っあ!」

「ぐあ!」

 とてつもない衝撃と共に私の体が構えた盾ごと吹き飛ばされる。
 『二段階瞬時加速』の全体重を盾で受け止めたせいで身構えていた上半身が思いっきり吹っ飛んだ。『アドレード』を刺した足だけは少し下がったけどその場を動かない。
 対する一夏さんは自身の突進力を全て盾に受け止められた苦痛の声を上げたのが聞こえた。

 声の位置、特定。距離、零距離!

 それを確認した私は勢いで一緒に抜けた『イェーガン』を一夏さんに向けて投擲した。

―『白式』エネルギーemptyを確認―

 か、勝った……

「くっそぉ! また負けかよー!」

 静かになったアリーナに一夏さんの声が響きました。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 少し休憩してから私と一夏さんは再びISを展開してアリーナの中央に集まっています。

「くそ……結局一学期中には勝てなかった」

「その分成長スピードがおかしいんですよ。一夏さんは」

「そうか? うーん……」

 自分じゃ分かってないんですね。そもそも機体だけ強くなってもISは強くなるわけじゃないですからね。

「とりあえず今日の反省点ですね」

「おう、よろしく頼む」

 一夏さんと映像データを共有して
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