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リリカルってなんですか?
無印編
第十五話 裏 中 (なのは)
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 高町なのはは、朝から機嫌がよかった。
 今日は休日で、朝から友人である翔太と一緒にいられるからだ。ここ最近のジュエルシードの集まりは確かに悪いが、なのはにとっては、この時間が長引く要因にしかならないのだから望むところである。

 今日も朝から、兄の恭也を伴って翔太と海鳴の街を地図を片手に歩いていた。なのはにとっては住んでいる街でも、ジュエルシード探しを始めてから行った場所は初めての場合が多い。気分は、まるで冒険のようで、なのはの心をワクワクさせていた。

 楽しみといえば、翔太と一緒に見知らぬ土地を歩く冒険気分もそうだが、歩いている途中の会話もなのはにとって楽しみになっていた。なのは自身は話すことは苦手だ。苦手と言ってしまうと語弊があるが、話すのがワンテンポ遅れる。それは、なのはがこれまでの十年足らずの人生の中で、人に嫌われるような言動を極端に嫌うからである。受け答え、あるいは発言する前にどうしても人に不快感を与えないか、嫌われないか考えてしまう。それが、ようやくできた友人である翔太であれば尚のこと。
 だが、翔太は一年生のときになのはの受け答えの遅さに逃げていった同級生とは違い、嫌な顔一つせずになのはの答えを待ってくれる。最近は、大体、翔太が何を言っても不快感を与えていないことに気づいたため、前よりも若干受け答えのタイミングは改善されている。
 その内容の中にはなのはが翔太との会話についていけるように翔太が話題にした内容を覚え、まねをするという涙ぐましい努力もあるのだが。

 それらの甲斐もあって、なのはは一人、家か商店街で過ごす休日とは180度異なる休日を過ごしていた。

 先日までは少し自然が多かった場所を捜索していたが、どうやら段々と海鳴の中心街に近づいている。その証拠に高層ビルが段々と増えてきた。このように自然が多い場所を優先して捜索してきたのは、探索魔法の効率の違いだ。探索魔法は基本的に人がいない方が精度もいし、範囲も広い。なぜなら、中心部には人が多すぎて、彼らの思考がノイズとなって精度と範囲を狭めるからだ。

 なお、今現在も探査魔法はユーノが一人で行っている。なのはも先週、一人でジュエルシードを見つけて封印して以来、探査魔法が使えるようになったが、そのことはまだ誰にも話していない。なのはが探査魔法を使えることを知っているのはなのは自身とレイジングハートだけだ。

 なのはが探査魔法を使って捜索に協力しないのは、なのはが探査魔法を使って協力すると、単純に考えても効率は二倍、いや、なのはの魔力等々を加味すると四倍ぐらいまで跳ね上がる。だが、その代償として捜索時間が短縮されることになる。一見すると、メリットのようにも思えるが、なのはがジュエルシードを探している理由が翔太と一緒にいる時間を過ごすというこ
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