無印編
第十五話 裏 中 (なのは)
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? え? と思いながらもなのはは追いかけるしかなかった。護衛として着いてきている恭也もやれやれ、という態度で後ろからついてきていた。
慣れたようにゲームセンターに入り、プリクラの大きな機械に入る翔太を見て、もしかして、こんな風に何度もプリクラを撮ったことがあるのだろうか。そう思うと、なぜか胸がチクリと痛んだ。相手は、先週の休日に楽しそうにテーブルを囲んでいた彼女たちだろうかと思うと胸が苦しくなる。
―――私は、ショウくんだけなのに……。
翔太が相手というだけで満足していないわけではない。一年生の頃に憧れだった翔太がなのはのことを友達だと認めて、こうして一緒にプリクラまで撮ってくれるような仲にまでなったのだ。それで満足しないわけがない。だが、さらに欲を言うなら、なのはが翔太だけのように翔太もなのはだけになってくれれば、それは誰にも邪魔されず、ずっと二人でいられるということで、きっとそれは今よりもずっとずっと幸せなことに違いない。
だが、それはしょせんなのはが夢見る幻想だ。翔太はそれを望んでいない。ならば、なのはも望まない。ただ、なのはと翔太だけの二人だけという空間を夢見るぐらいは許して欲しいものである。
さて、なのはの願望はともかく、翔太は手馴れたようにプリクラの機械の一台に入るとお金を入れ、カチカチカチと操作を始めた。なのははそれを物珍しそうに見ているしかない。翔太の操作で背後の壁紙が変わったときには酷く驚いたものだ。そんな風にいくつか操作を繰り返すとどうやら撮影の段階に入ったらしい。
もっとも、なのはには状況が理解できない。翔太の言われるままに機械に入り、操作は任せたまま、フレームがなんとかといわれてもなのはにはまったく分からず、翔太にすべてを任せていたからだ。
やがて、カウントダウンが始まる。だが、目の前の画面では、周りに白い花が散りばめられ、真ん中の開いた空間に翔太と半分だけ白い花に隠れてしまっているなのはがいるだけだ。このままではなのはが半分だけ切れてしまう形になるのだが、無情にもカウントダウンは止まらない。混乱しているなのはでは状況判断ができなかった。このまま、カウントダウンが終わってしまうのか、と思ったが、カウントダウンがイチ、ゼロとカウントする直前で、翔太がなのはの肩を掴み、翔太に近づけた。
結果として、なのはの肩と翔太の肩がくっついた状態でシャッターが切られてしまったのだが、それはちょうど周囲を花に囲まれた翔太となのはという形で綺麗にフレームに収まっていた。
翔太は笑っており、なのはは少し驚いた表情をしていた。
「えっと……これでいい?」
少しだけ気まずそうに翔太がなのはに尋ねた。おそらく、プリクラがこれでは残念と思ったのだろう。幸いにしてこの機種は取り直し
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