四話〜一方的な邂逅〜 2月27日修正
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ターが撃退してくれることを願うだけしか出来ないなんて……持って行ってくれるように頼み込めば良かったの。
……あっ。
『また言っちゃった。中々疲れるの。言いたいことが言えないのは……』
side out
side ~Nanoha~
わたしは高町なのは。ふつうのごさいの女の子なの。
おとうさんがけがをしていなくなって、お母さんもお姉ちゃんもお兄ちゃんもみんな、お店で忙しくてとっても大変そう。
なのはは小さいから何もお手伝いが出来ないから、皆に迷惑をかけないようにひとりでいい子にしてるの。
そう思って公園で遊んでいたのに……
「なあ! 悩みがあるんじゃないのか? 俺に話してみろよ!」
顔を上げるとそこには銀髪で青い目をした外人みたいなおとこの子がいたの。
笑いながら頭をなでてくるけど何がおもしろいのか分からないよ。
「……いいよ。なにも悩んでないの」
「そんなこと言うなって! 俺は神白鋼(かみしろ こう)。鋼って呼んでいいぜ! よろしくな! 君の名前はなんだい!」
なんだかよく分からないけど、今は人と話したくない気分なのに……。
でも、なまえを言われたからお兄ちゃんの言うとおりに私も言わないとダメなの。
「……高町なのは」
もうどこかに行って欲しいな……。
「なら、なのはって呼ぶぜ! なのは! 俺と遊ぼへぶあ!?」
「!?」
「大丈夫かい? 随分と嫌がっていたように見えたけど……」
銀髪のおとこの子がわたしをむりやり立ち上がらせようとしたとき、急におとこの子が横に飛ばされて、少しピクピクと動いたあと、ガクリと倒れたの。いい気味なの。
そしてまた声を掛けられて、顔を上げると金髪で右と左で違う綺麗な目をしたおとこの子がニッコリと笑いかけてきたの。助けてくれたのはうれしいけど、ひとりにしてほしいって言おうとしたの。
「うん! ありがとうなの!」
え?
「わたしの名前は高町なのは!」
違うよ。わたしはひとりにしてほしいって言いたいのに。
「なのはって言うのか。 俺は佛坂神(ほとけざか しん)。よろしくな!」
「よろしくなの! 神君!」
なまえを呼びたくないのに…。なんで、体がかってに動くの!? わたしはどうなっちゃうの!?
「神君! 一緒に遊ぼう?」
いやだ……。
「いいぜ! でも、何か悩んでないか? なのは」
「うん。えっとね……」
いやだ、やめて。かってに動かないでよ。
「やめてよ!! ……あれ?」
風がほっぺたをなでたとき、わたしはひっしで叫んだの。
だけど、ふつうに思ったように言葉がでたの。
「あー。いー」
……自由に話せる? さっきまでのはいったいなんだったの?
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