IF 聖杯戦争四次五次
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来ていたというに驚きだ
「既に全サーヴァントが出そろっている。気を付けることだ。何か質問はあるか? 答えられる範囲ならば答えよう」
「いいの? 何でも聞いて」
「監督役の所に来るのが決まりだというのに殆どが来ていないのだ。真面目に守ったものに、ほんの少し程度優遇しても、罰は当たるまいよ」
「そう、でもいいわ。知らなくてもいいし。だけど、一つだけ知りたいことがあるわ」
「なんだ」
問われ、一度だけ自問自答する
それはずっと気になっていた事。心の中に残り続けていた錘
聞かなくても問題はない。だが、聞けば疑問は無くなり、憂いなく戦えるというのも事実
少しばかり考え、決心して口を開く
「―――十年前、何があったか教えて綺礼」
「……それは」
「あんたはいつも言ってたわね。自分のせいだって。ミスがあったって。あんたの責任なんて別にどうでもいい。けど、知りたいの。教えて綺礼。あんたが言ってた、お父様の“最大の過ち”を。一体、何があったのかを」
「……」
兄弟子は言葉を探すような、苦い顔を浮かべる
分かっている。自分を責め続けている兄弟子にとって、これが辛い問いなのだと
だが、自分は目の前の兄弟子の言葉をいつも遮って来た
だから、何があったのかを知らない
知れば、何かわかるかもしれない
この何も感じられぬ男が、空虚しかない兄弟子が悔やみ、自責し続けている事が何なのか
少しの思考の後、綺礼が口を開き始める
「―――分かった、話そう。一体何があったのか」
そこから語られるは過去の記憶
悔恨で綴られた、争いの思い
「ならば最初から、時臣氏の召喚の儀の時から話すとしよう」
話されるは苦痛の思い
されど確かに会った、真実の記憶
血と硝煙に塗れた、一つの戦争の話
「あの夜召喚された、優しげな瞳をした、一人の青年の話から――――」
今、十年前の記憶が紐解かれる
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