エヴァー・ギフト
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たハーレムがいいなー。僕は幼い女医さんが僕のストライクかな。葉っぱが落ちるまでが寿命なの、とか言われたら興奮して毟りに行きたくなるよね』
『あ、後、医者って絶対変態しかいないと思うんだー。裸見たさにやってるって思わない?』
聞いた言葉に返ってきたのは訳のわからない言葉ばかり。
こちらに聞いていながらも、答えなど期待してしないようなままに男の子は喋り続けてくる。
一人楽しげに喋るその姿に呆れ、自分が何を言おうとまともに取られないと思い背を向ける。
今の自分に何か答えを出してくれる。そう思った自分が馬鹿だったと思いながら一歩踏み出した。
「戯言なら帰らせてもらうぞ」
『何一つ意味なんてなかったでしょ?』
だから、その言葉に足が止まった。
『だから言っただろう黒神めだかちゃん』
『人生に、いや人に意味なんてないって。世界にも、人間にも目標なんかないんだからさ』
その言葉がどうしようもなく理解出来て、自分に染みこんできて。
少し前まで自分の中にあったやるせなさが無くなったのが分かって、自然と口を開いた。
「ああ。まったくもってその通りだ―――球磨川禊」
そうしてめだかは止めた足を戻し、再度少年―――かつて待合室の椅子で隣だった少年へと向ける。
めだかの心に堕ちる言葉を、めだかの心を堕とす言葉を言った張本人に。
めだかがついさっき真に理解した真理を告げた少年、球磨川禊へと。
まるで誰かを待ち構える様に。
まるで誰かが来ることを知っていたかのようにここに現れた少年に。
まるでその誰かが自分であると知っていたように、球磨川禊はその言葉を受けて嗤った。
首の繋ぎ目が歪に映るウサギの人形を片手に、嬉しそうに嗤った。
『僕の名前をめだかちゃんみたいな可愛い子に覚えて貰えてるなんて光栄だよ』
「それはそっちも同じだろう」
『めだかちゃんは胸に名札がついてるじゃないか』
「……ああ、そういえばそうだったな」
『ドジっ子ってやつ? クールでドジっ子なんて狙いすぎじゃないかな。まあ好きだけど』
『それよりも嬉しいなあ、君もこっちに来てくれるなんて』
そういい、球磨川禊は手を伸ばした。
『歓迎するよ? これから僕とぬるい友情をはぐくんで、一緒に負けてこうじゃないか』
『僕や君は何したっていいんだ。今までもこれからも、いっぱい人を終わらせてこうじゃないか』
『何せ世界にも人生にも、目標なんかなくて、人なんか無意味で無価値なんだから』
『僕と友達(同類)になろうよ!』
「……ああ――――」
その言葉がどうしようもなく生ぬるく、心を堕ち付けた。
だからこそ私は、
「――――これからもよろしく頼む」
伸ばされた
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