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ソードアート・オンライン〜幻の両剣使い〜 【新説】
第1話 β版テスター
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よう。いくらお前が何をしようとも結局は何も変えられまい」
「それは、どうかな……俺は強いよ。きっと世界中にいる誰よりもね」
「楽しみだな……それじゃあな、弟よ。また、会おう」
「じゃあね、兄さん」
その日は、気雨が降っていた。晶彦、康彦兄弟は珍しく2人そろっていた。目的は、両親の葬式。アメリカの土葬を行い、その場に3,40は超える人が見送りしていた。神父や参列していた人達が帰っていくなか、2人はその場に残って話していた。
康彦18歳、晶彦26歳の時のことである。
交通事故という不慮の事故によって、両親を一度に亡くした。両親は財産を兄弟に残したが、それ以上の財産を持っていた兄弟には必要はなかった。
康彦は、かつて開発したAIDSの特効薬の利益を使って会社を経営していた。元々本で得られる程度の知識があり、さらに経験というものを康彦は積んだ。そのおかげもあってか、会社は兆を超える利益を得られる程度にはなっていた。
わずか18歳にして、貯蓄が2兆を超えているのである。そんな彼に向かうとこ敵など存在せず、もはや世の中というものをつまらなく感じていた。
そうして彼は、兄の手掛ける命を懸けるゲームへの参加を希望したのだ。
「ようやく……始まるのか……」
その日まで、康彦は訓練を欠かさなかった。このゲームへの参加自体を遥か昔に決めており、NEEDLESの第1世代機まで手に入れ、1週間籠ったり、わざわざ小説内の戦闘を基にした戦闘プログラムを組み訓練したり、様々なことをしてきた。それも、原作の始まる2年前からだ。
β版で何をしようか考えた。ゲーム内で兄の計画の邪魔をするにはどうしたらいいのか?
まず兄の計画とは、何かを考える……まったく思いつかなかったが、デスゲームをしようとしていることはわかっていた。だからこそそれを防げば、兄の計画を防げるのではないか。それをするには、何をしたらいいか、少なくても康彦1人では無理だ。そうして、思いついたのがβ版にて仲間を作っておいた上で、デスゲームに挑むということだった。
康彦は、人から見れば矛盾していた。
デスゲームを防ぐなら、根本から防げばいいのに、ゲームに参加してその中で防ぐという。康彦には、どうやってデスゲームとなるのかわかっていたし、それを防ぐこともできた。それをしなかったのは、ひとえに楽しくないからという命をなんとも軽く見ていたからなのである。
そんな考えに至ったのは、彼のこれまでの人生というものが原因であったといえよう。
そんな歪な考えを持ち、尚且つ間違いなく現段階ではだれも敵うことのない実力を持った男がソードアート・オンラインという世界に降り立った。
「おい、おーい。聞
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