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第四十二話 静かなる御業
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トまで一気に削れたのを見た全員が気が付かされた。

―――斬られた、と。

ソレイユがやったこと―――それは、『撫でるように斬った』ということだけ。ただ、それだけだった。
何者も反応することを許さず、何者も防ぐことを許さないその技を、美しくすらあるその技を人は畏怖の念を込めて、人外の御業、と呼ぶ。
ソレイユ/月影 桜火の持つ絶刃、静かすぎる【それ】を人は皮肉を込めて『涅槃寂静』と名を付けた。

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